● 2016年5月23日(月) 放送分
羽織るものも羽織りたくなくなるような今日の日中の暑さ。
みなさんいかがお過ごしですか?
こんばんは(゚∀゚)ADのりょうです。
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月曜コーナー
Focus on JAPAN
今日の担当は、『西洋哲学』がご専門で、
三重大学人文学部 の田中綾乃先生。
お電話で、お話を伺いました。
今週開催の伊勢志摩サミットでG7の首相たちが集まって、どのようなことを話し合うのかあらためてお話して頂きました。
主要議題としては、主に7つのテーマ。
①世界経済・貿易
②政治・外交問題
③気候変動・エネルギー
④持続可能な「開発」
⑤「質の高いインフラ投資」
⑥感染症対策や高齢化問題などの「保健」
⑦「女性」の活躍推進に向けた国際的機運
このテーマの下、個別的な問題が話し合われるということでした。
G7の「自由、民主主義、法の支配、人権など基本的な価値を共有するG7」という文言に着目。
「自由」や「民主主義」、「基本的人権」などの思想は、まさに近代のヨーロッパで確立された考え方です。
「人間の権利」とは人類が誕生した時から持っている絶対的な権利ではなく、実は17世紀から18世紀の近代のヨーロッパで様々な哲学者たちが考え抜いた思想によって、人間の自由や平等を尊重する立場やそれを保障する権利が生まれました。
18世紀のフランス革命は、「自由・平等・博愛」をスローガンにして起きた市民革命ですが、この革命の背景には当時のヨーロッパの「啓蒙思想」が大きく影響しています。
「啓蒙思想」という言葉の啓蒙とは、「暗闇をひらく」という意味です。
「暗闇」をひらく「光」とは何かといえば、それは人間には誰でも備わっている「理性」の能力のことを指します。
近代ヨーロッパは、「理性」を光とみなし、その能力を信頼して、様々な学問や文化を発達させてきました。
「理性」という言葉がわかりにくければ、「自分自身で考える」と置き換えることができます。
この「自分自身で考える」という能力は、人間誰しもがもっている能力であるので、「平等思想」や「個の尊重」という考え方かもここからうまれてくることになるのです。
最初に注目した「基本的価値」というのは、近代の西洋哲学の中で生み出された思想に基づいているのです。
その意味で、G7の加盟国は、フランス、イギリス、イタリア、アメリカ、カナダと欧米が中心ですが、そこに日本も入っているというのは、日本も明治時代の開国以来、西洋の近代化に触発され、欧米の基本的な考え方や思想を受け入れてきたという背景があるからです。ですから「自由、民主主義、法の支配、人権など基本的な価値」はわが国にとっても大事な考え方であり、それが侵害されることはあってはならないと考えらえられる、ということでした。
今回、日本が議長国となり伊勢志摩の大自然の中で、サミットが行われます。それぞれの国のリーダーたちが国際社会の諸問題の解決や世界平和を目指して理性的かつ自由闊達な対話をしてほしいと願います。
と、お話頂きました。田中先生、ありがとうございました。
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伊勢志摩サミットは、3日後です!!
それではまた、
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EVENING COASTER
月 ~ 木 17:00~18:55
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でお会いしましょう!!