『 Focus on JAPAN 』⇒長時間労働と働き方の見直し

みなさんこんばんは!ADのありさです^^*

迷走を続ける台風10号。

三重県への直接的な影響はなさそうですが、低気圧の影響で明日の朝まで激しい雨に注意が必要です。

みなさん、ご注意ください。

 

ではでは、今日の放送をチェックしていきましょう♪

 

 

 

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月曜コーナー  『 Focus on JAPAN 』

 

 

 

毎週、気になる「政治」「社会情勢」の話題をピックアップ。

分かりやすく解説しているこのコーナー。

三重大学人文学部の先生方に週替わりで担当して頂きます。

 

 

今日の担当は、『労働法』がご専門で三重大学人文学部 准教授の藤本 真理先生

お電話でお話を伺いました。

今日のテーマは『長時間労働と働き方の見直し』

最近、長時間労働の規制や働き方そのものを見直そうという話がよく聞かれます。

日本では、会社に命じられれば長時間残業も転勤もやらねばならない・・・そんな風潮がありますが、それを見直そうという機運がここ数年で盛り上がっています。

みなさんは、長時間労働や過重労働が改善されると助かる労働者というとどのような人を思い浮かべるでしょうか。

私は家族の介護や子育てをしている人を思い浮かべました。

家族のケアに携わる期間中は、一日の中での時間の制約が大きく、長時間労働の改善は仕事との両立にかかせないと言います。

そして、がんや腎臓病といった慢性病気の治療中の方たちも助かると藤本先生。

病気の治療をしながら仕事を続けている方は、がん患者の方だけで32万人ほど。その3割が就労世代の20歳から64歳だといいます。

医療の進歩により、様々な病気の生存率が向上し、入院期間は短縮され通院しながら治療を継続するのが基本の時代になっているそうです。

そうなると、治療と仕事の両立は昔より楽になりそうですが・・・実際はがんの診断を受けた患者さんの3人に1人は退職や解雇され仕事を中断しています。

また糖尿病の患者さんで治療を途中で辞めてしまった方についてその理由を調べると、『仕事で治療に行けないから』が上位にきているとか。

病気の治療をしながら働き続けるのはまだまだ簡単なことではないのですね。

 

両立が難しい理由として、治療のために仕事を休みづらいというのが一つあるそうです。

医療が発達したとはいえ、長期にわたって定期的に、継続して通院する事が治療には不可欠。

しかしそのたびに仕事を休むとなると、有給休暇を使い切っても足りませんし、同僚への気兼ねがある、と先生。

仕事量をセーブしても、会社に迷惑をかけるなら・・・と退職する人が多いそうです。

治療費もかかるのに仕事が続けられないとなると、患者さんの心や家族の生活にも大きな影を落としますよね。

それだけでなく、病気にかかった従業員が職場を去ることは会社にとっても良いことではないと藤本先生は言います。

病気の発症が増えるのは中高年が多く、この年齢層は経験が豊富で責任のある仕事を任されていることが多く、その人が持っている技術や経験が失われてしまいます。

管理職もすぐに代役が立てられるわけではありません。また、同世代の同僚や若手従業員に穴を埋めてもらうことも難しいそうです。

今後、本人が健康で家庭のことは家族の誰かが引き受けてくれて仕事に専念できる社員を前提にすることは難しくなると先生。

能力と意欲がある人材を活かす努力をしなければ、会社レベルでも日本の社会レベルでも働き手が足りなくなるかもしれないそうです。

従業員一人一人の状況に応じて契約内容を柔軟に見直していくことは、労働者にとっても会社にとっても重要なことではないでしょうか。

働き方の具体例としては、短時間勤務

育児休暇や介護休暇は認められていますが、病気治療の為の勤務時間変更については法律で規制されておらず、個々の労働者が企業と相談して調整していく必要があるそうです。

ほかにも、業種によってはテレワークなども選択肢に入ると先生。

自宅で仕事をすることができれば、通勤での疲労や時間のロスも減少します。休憩も自分のペースで取りやすくなりますよね。

しかし、企業にとっては労務管理が難しくなるため、実施前に面談をしたり定期的に相談に乗るなど注意を払った方が良いそうです。

 

限られた人員の中で、企業の業績を上げていくためにどういうふうにしていくか・・・労働者と使用者が話し合って妥協点を探っていくことが必要ですね。

幸せに暮らすために社内で何ができるか、何をすべきか、労使できちんと建設的なコミュニケーションが取れる仕組みを職場ごとに建築することが大切ではないかと思う、そう藤本先生は最後に話されました。

 

 

藤本先生、ありがとうございました!

 

 

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いかがでしたか?

それでは、EVENING COASTERまた明日夕方17時です!

聞いて下さいね♪