『 Focus on JAPAN 』⇒互助の力

みなさんこんばんは!ADのありさです^^*

今日は成人の日

全国で、1996年生まれの新成人は123万人。

三重県でも男女合わせて18223人の方が成人の日を迎えられました。

みなさん、おめでとうございます♪

これから一緒に、三重県を盛り上げていきましょうね!

 

ではでは、今日の放送を振り返っていきましょう♪

 

 

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月曜コーナー  『 Focus on JAPAN 』

 

 

毎週、気になる「政治」「社会情勢」の話題をピックアップ。

分かりやすく解説しているこのコーナー。

三重大学人文学部の先生方に週替わりで担当して頂きます。

 

 

今日の担当は、『経済学』がご専門で、三重大学人文学部 准教授の深井 英喜先生

今日はお電話でお話を伺いました。

 

今日は成人の日ということで、それにちなみ『互助』と呼ばれる地域の力についてお話頂きました。

先生が現在お住まいの地域で、軽い認知症をお持ちの高齢者が大晦日の夕方から行方が分からなくなるという出来事がありました。

翌日の元旦に地域の消防団に招集がかかり、日の出と同時に捜索が始まりました。

消防や警察の話では、認知症をお持ちの高齢者が増えてきて、こういった行方が分からなくなる事件は、すぐに発見につながるものが多いとはいえ増えているそうです。

今回の捜索には、元旦にもかかわらず地域の消防団約50名が参加。

参加された団員は、「元旦から物好きだと言われそうだが、行方知れずになったのが自分の家族だったら、やっぱりみんなに手伝ってほしいからなぁ」と仰っていたそうです。

そういった、"お互い様"のボランティアの気持ちを土台にした地域の支え合いを『互助』というそうです。

 

近年、特に医療・福祉の分野を中心に政府の政策はこの互助を重視する方向を向いていると先生。

たとえば、厚生労働省は医療費のかかる入院が必要な治療が終了したら、できるだけ在宅医療へ移行する医療政策を推進していますが、この在宅医療が実現するためには、家族親族による自助と地域の互助による支援が前提になります。

そこで厚労省は、「新しい共生社会」という言葉で地方自治体が地域の問題解決能力、つまり互助の力を高めることを目指すよう推進しています。

年末の糸魚川市の大火などの火災や天災が生じると、地域の住民の支え合いである互助が着目され評価されます。

しかし、互助が弱まってきていて、その主体となる住民組織を維持するのが難しくなっていると言います。

消防団や民生委員・児童委員のなり手がなかなか見つからないことは、どこの地域でも言われる悩みで、自治会に加入しない方も増えているとも。

 

ボランティア活動そのものについては、震災ボランティアなどにみられるように日本社会にもだいぶ根付き、積極的に受けとめられてきたように感じると話す深井先生。

しかし、消防団や民生委員・児童委員といった昔からの地域に基盤を置くボランティアな住民組織はやはり難しさに直面しているそうです。

古くからある住民組織は、地域の因習やあまり好ましくない伝統などに取り巻かれ、それらから作られる悪いイメージを引きずっていることがあるのも原因の一つだとか。

しかし、地域の繋がりを基盤にするボランティアな住民組織は、住民による民主的手続きを経るため、志を同じくする仲間が集まっただけのボランティア団体ではできないことをするだけの力があり、互助の核として欠かせないといいます。

 

政府や地方自治体は、財政問題などを主因として今後一層住民の互助を前提にした行政を、特に医療・福祉の分野で進めていくことになるかもしれません。

しかし、互助の力は地域によってかなり違います。

そのため互助を前提にした行政は地域によってその充実の度合いに濃淡が生じる危険性がある、と先生。

行政の立場からすれば、キーマンとなって互助を高めてくれる人材がいないことは問題だといえるのかもしれませんが、市民が同じ基準で納税をしている限り、行政には均一の質と量のサービスを供給する義務があるのではないか、最後にそうおっしゃいました。

深井先生、ありがとうございました!

 

 

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いかがでしたか?

3連休も終わり、明日から2017年本格始動という方も多いのではないでしょうか。

今年も、移動中やお仕事中、家事のお供に、EVENING COASTERをよろしくおねがいします♪

それでは、また明日夕方17時です!

聞いて下さいね♪