三重映画フェスティバル実行委員会の協力により、お送りしている「三重映画さんぽ」のコーナー。
今回は、海外の映画・テレビドラマの吹替翻訳や日本語字幕の製作をお仕事にされている、いなべ市出身の荒木小織さんに国際電話でご登場いただきました。
荒木さんは、ディズニー作品「テンカー・ベルシリーズ」海外ドラマ「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」「CSI」「スタートレック」シリーズ等人気番組の吹替え翻訳をご担当されています。
今のお仕事に就かれるようになったのは小さい頃から洋画や海外ドラマを見るのが好きだったそうで、テレビでは日本語吹替えばかり見ていたので、中学生で、初めて映画館に連れていってもらい見た『スターウォーズ』では、俳優が英語を話し字幕が出てくることに驚いたそうです。
英語が好きで、将来、映画に関する仕事がしたいなと思ったそうですが、夢はすぐ叶わないと思いつつも、少しでも近づけたらと、東京の外国語大学に行き、その後、洋画や海外ドラマの日本語版製作の東北新社に入社。そこで8年ほど翻訳をやり、フリーになられたそうです。そしてアメリカ人の御主人と結婚され、アメリカのフロリダ州にお住まいです。
<荒木さんのお仕事場風景>
今は日本語吹替えのお仕事が多いそうですが、映像を電子メールや国際郵便でDVDを送ってもらい、台本はメールで返送するというパターンだそうです。
吹替翻訳の際には、原文のニュアンスを生かし、日本語の話し言葉として違和感のないよう訳すこと。そして日本語の台詞の長さを英語の台詞の長さに合わせねばならず、さらには口の形を合わせ、俳優のアクションに合わせ、表情に合わせ、そしてキャラに合わせたりと、いろんな制約がある中で台詞を作ります。それが声優さんの演技と相まってピッタリとはまった時には、最高の気分だそうです。作品の内容をきちんと伝え、見る方達に楽しんでいただけるよう、スタッフ全員で作品を創り上げていくという喜びがあるそうです。
奥深いお話に、日本語吹替えされた洋画や海外ドラマを見る際、これからはセリフに耳をもっと耳を傾けようと思いました。
山上和美でした♪