みなさんこんにちは、伊藤あやです
毎週金曜日「READY!」内
午前9時30分頃からお送りしている
毎週金曜日「READY!」内
午前9時30分頃からお送りしている
あやのみえ旅(・∀・)!
2011年5月20日は
「津市 石水博物館」をご紹介しました★
石水博物館というと、
津市の東丸之内の場所を思い浮かべる方も多いと思いますが
この春 津市垂水の千歳山へ移転し
5月10日にオープンしました!!
館内では川喜田半泥子の作品や
川喜田家が所蔵するコレクションなどが
数多く展示されています。
川喜田半泥子は、明治から昭和30年代にかけて
北大路魯山人と並び称される陶芸家として名をはせた人物
1878年に、木綿問屋を営む
伊勢商人 川喜田家に生まれ
百五銀行頭取など、数々の企業の要職をこなした財界人であり、
先祖の意志を継いで、地域振興に関わる事業も手がけています。
こうした多忙な日常を送る中、半泥子は
書や茶の湯、俳句、写真など
実に多彩な趣味を持ち
なかでも陶芸は50代から情熱を傾け
自宅に窯を設け創作に取り組んだそうです。
それにしても、ここはまさに
森の中のミュージアム(・∀・)♪
周りの緑と調和し
落ち着いた雰囲気が心地いいんです
それには来館者が展示だけでなく
森林浴や自然も楽しんでもらおうという思いから・・・
全面ガラス張りとなっていて、中からは
建物に隣接する国登録有形文化財
「千歳文庫」を望むことができます!
博物館建物自体は、いわゆる
コンクリートうちっぱなしというシンプルな造りなんですが
それには「素材を大切した半泥子にちなんで」
という思いが込められているそうです
それでは、早速 公益財団法人 石水博物館
学芸員 龍泉寺由佳さんのご案内で中をご紹介していきましょう!
まずはじめに訪れたのが、1Fの第1展示室です
こちらでは、川喜田家のコレクションの中から
特に半泥子が愛蔵したであろう作品を中心に展示しています
資料の分野としては
茶道具をはじめ、絵画・古書典籍
古文書・浮世絵など多岐にわたります。
こうした数多くの展示品の中から番組でご紹介いただいたのが
まず、1つ目!
桃山文化を象徴する名品のひとつ
古伊賀水指 銘「鬼の首」
重厚なつくりに山割れや焦げ
ヘラ目、ビードロ釉などに魅力があり、
素朴かつ力強い作品です。
半泥子は、京都の美術商のところでこの作品に惚れ込み
なんとかこれを・・・と頼み込んで
ようやく手に入れたと言われていて
その時、まさに「鬼の首をとった」気持ちであったことから
銘を「鬼の首」としたそうですよ!
半泥子の魅力といえば
こうしたユーモア溢れる銘の付け方も1つです
どの作品にも、半泥子らしい銘がついていますので
どうしてこういう銘にしたんだろう?と
想像してみるのもいいんじゃないでしょうか。
続いてご紹介頂いたのが
藤島武二画 「桜の美人」
藤島武二は20代の頃
三重県立尋常中学校(現在の津高校)の
助教諭として津に赴任していました。
こちらの桜の美人はその頃に描かれたものだそうです。
桜の前で、あでやかな着物を着て・・・
その表情はどこか、ういういしさが感じられます
ちなみに、このモデルさんも津の方だそうですよ!
ということは!?
もしかしたらあなたのご先祖さまかもー!?
なおこの作品は
大変貴重な油彩画として知られていて
展覧会があると必ず出品されるほど人気の作品だそう。
7月にはお出かけするそうで
ここでの展示は、6月26日までです!
どうぞ、お早めにご覧くださいね☆
他にも、利休やフランス絵画界を代表する
ボナールの作品もありました!
これらを見るだけでも、川喜田家や半泥子が
これまでどういう方々と交流があったのか、
また、どんな作品に
興味を抱いていたのかを感じとることができます。
ただ、展示としてはこれらはごく一部で
所蔵品としては約3万点!
今後、定期的に展示品を変えながら
いつきても楽しめる展示にしていくということです。
そして続いては、2Fの第2展示室!
こちらでは、半泥子が生み出した
陶芸作品や書など、36点が展示されています
半泥子は、陶芸において
あくまでもシロートであり続けたといわれていて
どれも自由で、遊び心あふれる作品ばかり!
その中でも、私が特に目を引いたのがこちらの・・・
粉引茶碗 銘 <雪の曙>
雪のような白と淡紅色がやさしく、
また形は、一般の茶碗ではまずないだろうというアンバランスさ。
そのままにしておくと、傾いてしまいそうな
あやうげな表情にも心奪われました。
そんな風に、型にとらわれない(産地にもとらわれない)
自由でおおらかな作風は
まさに、半泥子の人柄そのものと言えるでしょう。
それもあって、あたりを見渡しても
同じような作品が全くないんです!!
どれも個性があって、独特の雰囲気
もちろん、色・形・大きさも様々・・・
だからか、ここを訪れた方は
作品1つ1つをじっくりとご覧になるそうです
そして、半泥子と言えば!
ユーモアあふれる"書"も人気が高いですね~♪
それも、漢字で「波・和・遊」とかいて
ハワユーと英語で読ませたり・・・(笑)
こうした所も、人を楽しませたいという心が読み取れますね。
ちなみに、こちら「喊阿厳」はなんと読む??
答えは・・・
Come again (カム・アゲイン)
いいな~。このユーモア(・∀・)♪
そして、多くの書の中から
一番最初の展示でこれらを飾る
博物館の方々のセンスというか、思いがまたいいですよね~
それについて尋ねてみたら
「半泥子は、いつもおもてなしの心を大切にしていたので
今回は、オープニングにあたり、
半泥子からのご挨拶としてこの書を選び飾りました」と・・・
展示の仕方にもこだわりがあり、
半泥子の魅力がより引き出されるよう
工夫されているんですね~
今回、館内をご案内いただいた龍泉寺さんは
最後に、半泥子についてこんなことをおっしゃっていました。
「半泥子を知れば知るほど大きな人物であることがわかる。
作品を観た方の中には、半泥子に対して
父親のような大らかさを感じ、心のよりどころにされる方も
たくさんいらっしゃるほど。
こうした包容力と、心をみなさんにもぜひ感じてほしいし、
また、私たちも半泥子のおもてなしや、やさしい心を受け継ぎ
みなさんに親しんでいただける空間にしていきたい」と・・・
陶芸というと、一見
「難しい」や「硬い」イメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。
実をいうと、私も半泥子の作品を観るまではそうでした^^;
ただ、半泥子の作品はさきほども話したように
遊び心やユーモアあふれるものばかりなので
これまであまり興味がなかった方も
ぜひ気軽に訪れてほしいなぁと思います。
他にも第2展示室では、
半泥子設計の茶席「山里」の復元展示があったりと・・・
番組内では、ご紹介できないほど
たくさんさの魅力があります!
あとは、実際に訪れて、そのよさを感じてくださいねッ♪
■石水博物館
住所 津市垂水3032番地18
電話 059-227-5677
開館 10時~17時(入館は16時30分まで)
休館 月曜(祝日の場合は翌日)・展示替え期間・年末年始
観覧料 一般500円・学生300円(高校生以上)・中学生以下無料
※20名様以上の団体料金あり
HP http://www4.ocn.ne.jp/~sekisuik/
「津市 石水博物館」をご紹介しました★
石水博物館というと、
津市の東丸之内の場所を思い浮かべる方も多いと思いますが
この春 津市垂水の千歳山へ移転し
5月10日にオープンしました!!
館内では川喜田半泥子の作品や
川喜田家が所蔵するコレクションなどが
数多く展示されています。
川喜田半泥子は、明治から昭和30年代にかけて
北大路魯山人と並び称される陶芸家として名をはせた人物
1878年に、木綿問屋を営む
伊勢商人 川喜田家に生まれ
百五銀行頭取など、数々の企業の要職をこなした財界人であり、
先祖の意志を継いで、地域振興に関わる事業も手がけています。
こうした多忙な日常を送る中、半泥子は
書や茶の湯、俳句、写真など
実に多彩な趣味を持ち
なかでも陶芸は50代から情熱を傾け
自宅に窯を設け創作に取り組んだそうです。
それにしても、ここはまさに
森の中のミュージアム(・∀・)♪
周りの緑と調和し
落ち着いた雰囲気が心地いいんです
それには来館者が展示だけでなく
森林浴や自然も楽しんでもらおうという思いから・・・
全面ガラス張りとなっていて、中からは
建物に隣接する国登録有形文化財
「千歳文庫」を望むことができます!
博物館建物自体は、いわゆる
コンクリートうちっぱなしというシンプルな造りなんですが
それには「素材を大切した半泥子にちなんで」
という思いが込められているそうです
それでは、早速 公益財団法人 石水博物館
学芸員 龍泉寺由佳さんのご案内で中をご紹介していきましょう!
まずはじめに訪れたのが、1Fの第1展示室です
こちらでは、川喜田家のコレクションの中から
特に半泥子が愛蔵したであろう作品を中心に展示しています
資料の分野としては
茶道具をはじめ、絵画・古書典籍
古文書・浮世絵など多岐にわたります。
こうした数多くの展示品の中から番組でご紹介いただいたのが
まず、1つ目!
桃山文化を象徴する名品のひとつ
古伊賀水指 銘「鬼の首」
重厚なつくりに山割れや焦げ
ヘラ目、ビードロ釉などに魅力があり、
素朴かつ力強い作品です。
半泥子は、京都の美術商のところでこの作品に惚れ込み
なんとかこれを・・・と頼み込んで
ようやく手に入れたと言われていて
その時、まさに「鬼の首をとった」気持ちであったことから
銘を「鬼の首」としたそうですよ!
半泥子の魅力といえば
こうしたユーモア溢れる銘の付け方も1つです
どの作品にも、半泥子らしい銘がついていますので
どうしてこういう銘にしたんだろう?と
想像してみるのもいいんじゃないでしょうか。
続いてご紹介頂いたのが
藤島武二画 「桜の美人」
藤島武二は20代の頃
三重県立尋常中学校(現在の津高校)の
助教諭として津に赴任していました。
こちらの桜の美人はその頃に描かれたものだそうです。
桜の前で、あでやかな着物を着て・・・
その表情はどこか、ういういしさが感じられます
ちなみに、このモデルさんも津の方だそうですよ!
ということは!?
もしかしたらあなたのご先祖さまかもー!?
なおこの作品は
大変貴重な油彩画として知られていて
展覧会があると必ず出品されるほど人気の作品だそう。
7月にはお出かけするそうで
ここでの展示は、6月26日までです!
どうぞ、お早めにご覧くださいね☆
他にも、利休やフランス絵画界を代表する
ボナールの作品もありました!
これらを見るだけでも、川喜田家や半泥子が
これまでどういう方々と交流があったのか、
また、どんな作品に
興味を抱いていたのかを感じとることができます。
ただ、展示としてはこれらはごく一部で
所蔵品としては約3万点!
今後、定期的に展示品を変えながら
いつきても楽しめる展示にしていくということです。
そして続いては、2Fの第2展示室!
こちらでは、半泥子が生み出した
陶芸作品や書など、36点が展示されています
半泥子は、陶芸において
あくまでもシロートであり続けたといわれていて
どれも自由で、遊び心あふれる作品ばかり!
その中でも、私が特に目を引いたのがこちらの・・・
粉引茶碗 銘 <雪の曙>
雪のような白と淡紅色がやさしく、
また形は、一般の茶碗ではまずないだろうというアンバランスさ。
そのままにしておくと、傾いてしまいそうな
あやうげな表情にも心奪われました。
そんな風に、型にとらわれない(産地にもとらわれない)
自由でおおらかな作風は
まさに、半泥子の人柄そのものと言えるでしょう。
それもあって、あたりを見渡しても
同じような作品が全くないんです!!
どれも個性があって、独特の雰囲気
もちろん、色・形・大きさも様々・・・
だからか、ここを訪れた方は
作品1つ1つをじっくりとご覧になるそうです
そして、半泥子と言えば!
ユーモアあふれる"書"も人気が高いですね~♪
それも、漢字で「波・和・遊」とかいて
ハワユーと英語で読ませたり・・・(笑)
こうした所も、人を楽しませたいという心が読み取れますね。
ちなみに、こちら「喊阿厳」はなんと読む??
答えは・・・
Come again (カム・アゲイン)
いいな~。このユーモア(・∀・)♪
そして、多くの書の中から
一番最初の展示でこれらを飾る
博物館の方々のセンスというか、思いがまたいいですよね~
それについて尋ねてみたら
「半泥子は、いつもおもてなしの心を大切にしていたので
今回は、オープニングにあたり、
半泥子からのご挨拶としてこの書を選び飾りました」と・・・
展示の仕方にもこだわりがあり、
半泥子の魅力がより引き出されるよう
工夫されているんですね~
今回、館内をご案内いただいた龍泉寺さんは
最後に、半泥子についてこんなことをおっしゃっていました。
「半泥子を知れば知るほど大きな人物であることがわかる。
作品を観た方の中には、半泥子に対して
父親のような大らかさを感じ、心のよりどころにされる方も
たくさんいらっしゃるほど。
こうした包容力と、心をみなさんにもぜひ感じてほしいし、
また、私たちも半泥子のおもてなしや、やさしい心を受け継ぎ
みなさんに親しんでいただける空間にしていきたい」と・・・
陶芸というと、一見
「難しい」や「硬い」イメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。
実をいうと、私も半泥子の作品を観るまではそうでした^^;
ただ、半泥子の作品はさきほども話したように
遊び心やユーモアあふれるものばかりなので
これまであまり興味がなかった方も
ぜひ気軽に訪れてほしいなぁと思います。
他にも第2展示室では、
半泥子設計の茶席「山里」の復元展示があったりと・・・
番組内では、ご紹介できないほど
たくさんさの魅力があります!
あとは、実際に訪れて、そのよさを感じてくださいねッ♪
■石水博物館
住所 津市垂水3032番地18
電話 059-227-5677
開館 10時~17時(入館は16時30分まで)
休館 月曜(祝日の場合は翌日)・展示替え期間・年末年始
観覧料 一般500円・学生300円(高校生以上)・中学生以下無料
※20名様以上の団体料金あり
HP http://www4.ocn.ne.jp/~sekisuik/