みなさんこんにちは、伊藤あやです
毎週金曜日「READY!」内
午前9時30分頃からお送りしている
そして、なんと!
鈴鹿墨は日本で唯一の
国指定の伝統的工芸品なんですよ~
こうしたすばらしい文化でありながら、
年々需要が減るにつれて、生産者も激減
鈴鹿墨を伝承する伝統工芸士は、
現役では1人しかいないというのが現状です。
今回は、改めて
そんな鈴鹿墨の魅力と、職人の技、
そして職人鈴鹿墨にかける思いをご紹介しました
こちらが今回お話を伺った
唯一の伝統工芸士 伊藤亀堂さんです!
体中がもう墨だらけ~!^^
でも、私はそんな姿が
とっても美しく、輝いているように見えました☆
これぞ職人の勲章ですよね!
そんな「鈴鹿墨」が誕生したのは
今からなんと1200年も前のことだそう。
松の木を燃やし、すすをとり
これを原料として墨を作っていたと言われています
こうした長い歴史をもち
また職人の技によって生み出され鈴鹿墨は
発色にすぐれ、上品かつ深みがあり筆運びもなめらか・・・
それをなんと、全て
手作業で作っているんですよー!
そんな作業場を少し覗かせていただきました~
作業としては、全部で7工程ほどあり
その中でも職人の腕が試されるのが、
こちらの粗練(あらねり)という作業なんだそう
煤(すす)と膠(にかわ)を練り合わせるというものなんですが
この時、注意しなければならないのが
「慎重かつ丁寧な作業でありながら、すばやく練る!」ということ。
これらは、どれもかけてはいけないんです
というのも、これが上手くできないと
その後で墨にひびが入るなど
後に大きく影響が出てしまうんだそうです
作業に取り掛かると、伊藤さんは職人の顔に変わり、
手早く体全体を使って、練りあげていました。
すると、自然とツヤが出てて墨が輝いてくるんです!
まさに、熟練の技! 経験が問われる作業ですよね。
その後は、木枠に入れて成形し
そして力を加えてしっかり抑えます
すると・・・
こんな美しい墨が!
そして、続いては乾燥作業です
ここで、水分を抜きます。
ちなみに、この日生まれた墨が
市場に出るのは、早くてもなんと3年後!
墨は、長い時間によって不純物が取り除かれ、
よりピュアな墨ができるそう
それにしても、自分が作ったものが
3年後にしか出来がわからないなんて
作っている方も不安ですよね。
ただ、それについては
5、10年後に過去を振り返ったとき
胸張って"いい仕事ができた"と!言えるように
今を精一杯頑張るんだとおっしゃっていました。
そして、これからも焦らず妥協せず
伝統の方法を守りつつ作っていきたいと・・・
ちなみに、作業は
寒さ厳しい季節のそれも早朝
お邪魔したこの日は、朝4時だったそうですが
早い時だと、午前2時の日もあるとか!
墨は、特に気候に左右されやすいとのことで
伊藤さんは、それらと向き合い
しっかりと見極めながら作業を進めると言います
また今回、伊藤さんの言葉の中で
特に印象的だったのは
「墨は紙の上で、しずくとなって初めてその良し悪しがわかる
形がなくなるのは寂しいが、
"書"という作品になって残っていくなら本望だ」と・・・
また
「文字離れも指摘されているが、そうした慌しい中だからこそ、
落ち着いて文字を書くという時間ができる社会になればと願うとともに
私達は、そうした時のために、魅力ある墨を作っていけたら」と
その力強い言葉、思わず胸を打たれました
だからこそ、こんなにすばらしい墨が生まれるんですよね!
考えてみれば、たしかに
筆離れは、パソコンの急激な普及もありますが、
日常生活があまりにも慌しくてという理由もありますよね。
今回お話を伺って、
手書きで文字を書くことから生まれる心のゆとり
そして、墨をすずりでおろす時に、
「何を書こうか」、また「相手のことを考える時間」の大切さも
気付かせてもらったように思います。
それに、筆で書いた文字というのは、
墨の量や、力の入れ方などで、
同じ文字でもまったく違ちがって見えますし
その文字からも、人となりが伝わったりして、
温かい気持ちにさせてくれる時もありますよね。
私もひさしぶりに書いてみようかなぁと思いました。
近いところだと、書初めとかね!!
そして、最近は書道ブームなどを受け、
改めて"書"のよさが見直されていることもあって
書道家などからの需要も増えているそうです。
ただ、これも一時のブームで終わってしまっては
またいつかは鈴鹿墨も・・・ということになってしまいます
始めに話したように、
現在鈴鹿墨を伝承する伝統工芸士は、伊藤亀堂さんただ1人。
この先も心配です・・・
そんな中、3年前から伊藤さんの息子である
晴信さん(24)が、鈴鹿墨づくりに携わっているそうです。
一度は、サラリーマンの道を歩んだものの
新聞記事で、鈴鹿墨の後継者問題を知継ぐことを決意したそうです。
そんな晴信さんは、継ぐことについて
「1200年もの伝統を僕の代で終わらせてはいけない。
父(師匠)は自分にとって大きな存在で
なかなか超えられない壁ではあるけれど、一歩でも近づき
早く1人前のものを作れるように努力していきたい」と話していました。
携わって3年。
鈴鹿墨は10年経って、ようやく1人前と言われているそうなので
まだまだ道は長いと思いますが、
1200年受け継がれてきたこの伝統の文化を
お父さんの亀堂さんとともに伝承し、
またその良さも、多くの人に伝えてほしいなぁと思います
そして、次の世代へ残すためにも、
私たちもたくさん文字を書いて一緒に支えていきましょうね☆
ちなみに、この鈴鹿墨
最高級の原料を使い、また1つ1つ手作りということもあって
私は、なかなか手が届かない金額なのかと思っていたんですが・・・
もちろん、中には 何万とするものもありますよ!
ただ、その一方でお値打ちなものだと
なんと500円や1000円程度のものもあるそうです。
伊藤さんは、敷居が高いとは思わず
気軽に鈴鹿墨を取り入れてほしいともおっしゃっていました。
今日ご紹介した 鈴鹿墨は
鈴鹿市の伝統産業会館でもご覧になれますし
鈴鹿市寺家にある進誠堂でもご覧・お買い求めいただけます!
それにしても、一言で「鈴鹿墨」といってもいろんな墨があるんですね~
中には、こんなものも!!
また、すずりなどの道具もたくさんあります!
ぜひ気軽にお立ち寄りくださいね♪
■有限会社進誠堂
毎週金曜日「READY!」内
午前9時30分頃からお送りしている
あやのみえ旅(・∀・)!
2011年11月11日(金)は
鈴鹿市「鈴鹿墨」をご紹介しました★
全国に誇る伝統工芸品 鈴鹿墨
現在、鈴鹿は奈良と並んで
日本における最も有名で重要な墨の生産地として位置づけられていて、
ここ鈴鹿から、多くの書道家に愛用される手作りの逸品が生まれています。
鈴鹿市「鈴鹿墨」をご紹介しました★
全国に誇る伝統工芸品 鈴鹿墨
現在、鈴鹿は奈良と並んで
日本における最も有名で重要な墨の生産地として位置づけられていて、
ここ鈴鹿から、多くの書道家に愛用される手作りの逸品が生まれています。
そして、なんと!
鈴鹿墨は日本で唯一の
国指定の伝統的工芸品なんですよ~
こうしたすばらしい文化でありながら、
年々需要が減るにつれて、生産者も激減
鈴鹿墨を伝承する伝統工芸士は、
現役では1人しかいないというのが現状です。
今回は、改めて
そんな鈴鹿墨の魅力と、職人の技、
そして職人鈴鹿墨にかける思いをご紹介しました
こちらが今回お話を伺った
唯一の伝統工芸士 伊藤亀堂さんです!
体中がもう墨だらけ~!^^
でも、私はそんな姿が
とっても美しく、輝いているように見えました☆
これぞ職人の勲章ですよね!
そんな「鈴鹿墨」が誕生したのは
今からなんと1200年も前のことだそう。
松の木を燃やし、すすをとり
これを原料として墨を作っていたと言われています
こうした長い歴史をもち
また職人の技によって生み出され鈴鹿墨は
発色にすぐれ、上品かつ深みがあり筆運びもなめらか・・・
それをなんと、全て
手作業で作っているんですよー!
そんな作業場を少し覗かせていただきました~
作業としては、全部で7工程ほどあり
その中でも職人の腕が試されるのが、
こちらの粗練(あらねり)という作業なんだそう
煤(すす)と膠(にかわ)を練り合わせるというものなんですが
この時、注意しなければならないのが
「慎重かつ丁寧な作業でありながら、すばやく練る!」ということ。
これらは、どれもかけてはいけないんです
というのも、これが上手くできないと
その後で墨にひびが入るなど
後に大きく影響が出てしまうんだそうです
作業に取り掛かると、伊藤さんは職人の顔に変わり、
手早く体全体を使って、練りあげていました。
すると、自然とツヤが出てて墨が輝いてくるんです!
まさに、熟練の技! 経験が問われる作業ですよね。
その後は、木枠に入れて成形し
そして力を加えてしっかり抑えます
すると・・・
こんな美しい墨が!
そして、続いては乾燥作業です
ここで、水分を抜きます。
ちなみに、この日生まれた墨が
市場に出るのは、早くてもなんと3年後!
墨は、長い時間によって不純物が取り除かれ、
よりピュアな墨ができるそう
それにしても、自分が作ったものが
3年後にしか出来がわからないなんて
作っている方も不安ですよね。
ただ、それについては
5、10年後に過去を振り返ったとき
胸張って"いい仕事ができた"と!言えるように
今を精一杯頑張るんだとおっしゃっていました。
そして、これからも焦らず妥協せず
伝統の方法を守りつつ作っていきたいと・・・
ちなみに、作業は
寒さ厳しい季節のそれも早朝
お邪魔したこの日は、朝4時だったそうですが
早い時だと、午前2時の日もあるとか!
墨は、特に気候に左右されやすいとのことで
伊藤さんは、それらと向き合い
しっかりと見極めながら作業を進めると言います
また今回、伊藤さんの言葉の中で
特に印象的だったのは
「墨は紙の上で、しずくとなって初めてその良し悪しがわかる
形がなくなるのは寂しいが、
"書"という作品になって残っていくなら本望だ」と・・・
また
「文字離れも指摘されているが、そうした慌しい中だからこそ、
落ち着いて文字を書くという時間ができる社会になればと願うとともに
私達は、そうした時のために、魅力ある墨を作っていけたら」と
その力強い言葉、思わず胸を打たれました
だからこそ、こんなにすばらしい墨が生まれるんですよね!
考えてみれば、たしかに
筆離れは、パソコンの急激な普及もありますが、
日常生活があまりにも慌しくてという理由もありますよね。
今回お話を伺って、
手書きで文字を書くことから生まれる心のゆとり
そして、墨をすずりでおろす時に、
「何を書こうか」、また「相手のことを考える時間」の大切さも
気付かせてもらったように思います。
それに、筆で書いた文字というのは、
墨の量や、力の入れ方などで、
同じ文字でもまったく違ちがって見えますし
その文字からも、人となりが伝わったりして、
温かい気持ちにさせてくれる時もありますよね。
私もひさしぶりに書いてみようかなぁと思いました。
近いところだと、書初めとかね!!
そして、最近は書道ブームなどを受け、
改めて"書"のよさが見直されていることもあって
書道家などからの需要も増えているそうです。
ただ、これも一時のブームで終わってしまっては
またいつかは鈴鹿墨も・・・ということになってしまいます
始めに話したように、
現在鈴鹿墨を伝承する伝統工芸士は、伊藤亀堂さんただ1人。
この先も心配です・・・
そんな中、3年前から伊藤さんの息子である
晴信さん(24)が、鈴鹿墨づくりに携わっているそうです。
一度は、サラリーマンの道を歩んだものの
新聞記事で、鈴鹿墨の後継者問題を知継ぐことを決意したそうです。
そんな晴信さんは、継ぐことについて
「1200年もの伝統を僕の代で終わらせてはいけない。
父(師匠)は自分にとって大きな存在で
なかなか超えられない壁ではあるけれど、一歩でも近づき
早く1人前のものを作れるように努力していきたい」と話していました。
携わって3年。
鈴鹿墨は10年経って、ようやく1人前と言われているそうなので
まだまだ道は長いと思いますが、
1200年受け継がれてきたこの伝統の文化を
お父さんの亀堂さんとともに伝承し、
またその良さも、多くの人に伝えてほしいなぁと思います
そして、次の世代へ残すためにも、
私たちもたくさん文字を書いて一緒に支えていきましょうね☆
ちなみに、この鈴鹿墨
最高級の原料を使い、また1つ1つ手作りということもあって
私は、なかなか手が届かない金額なのかと思っていたんですが・・・
もちろん、中には 何万とするものもありますよ!
ただ、その一方でお値打ちなものだと
なんと500円や1000円程度のものもあるそうです。
伊藤さんは、敷居が高いとは思わず
気軽に鈴鹿墨を取り入れてほしいともおっしゃっていました。
今日ご紹介した 鈴鹿墨は
鈴鹿市の伝統産業会館でもご覧になれますし
鈴鹿市寺家にある進誠堂でもご覧・お買い求めいただけます!
中には、こんなものも!!
また、すずりなどの道具もたくさんあります!
ぜひ気軽にお立ち寄りくださいね♪
■有限会社進誠堂
場所 鈴鹿市寺家5-5-15
電話 059-388-4053
HP http://suzukazumi.co.jp/
電話 059-388-4053
HP http://suzukazumi.co.jp/