「三重映画さんぽ」  六華苑 桑名フィルムコミッション 竹村二三枝さん

三重映画フェスティバル実行委員会のご協力によりお送りしている
「三重映画さんぽ」

今回は映画やドラマの撮影に使われることが多い、
桑名市にある国の重要文化財・名勝「六華苑」について、
桑名フィルムコミッション竹村二三枝さんにお話しいただきました。

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これまで六華苑では、映画7作品、ドラマ13作品が撮影され、
映画「スパイゾルゲ」の本木雅弘さん、
「人間失格」の生田斗真さん、
ドラマでは「野呂盆六Ⅵ」の橋爪功さん、
「黒井戸殺し」の大泉洋さんもお越しになりました。

六華苑が撮影場所に選ばれる理由の一つは
洋館・和館そして広い庭園がまとまっていることです。

六華苑は、桑名の実業家・二代諸戸清六の新居として、
明治44年に着工され大正2年に完成しました。

鹿鳴館の設計で有名な
イギリス人の建築家ジョサイア・コンドルが手掛けた洋館と、
そこから繋がる大きな和風建築、
そして四季を感じる広大な庭園から成り立っています。

一度の滞在で、様々なシーンの設定が可能なため、
俳優さんやスタッフさんにも喜ばれています。

またこの時代には洋館と和館を別々に建てることが一般的でしたが、
六華苑の洋館と和館は壁一枚でつながり
直線状に配置されていて非常に珍しいのです。

六華苑は国指定重要文化財の指定を受けていますので、
緩衝剤を使用するなど、傷をつけないよう最大限の注意をして
撮影を進める必要があります。

制作・美術担当スタッフさんにもご理解いただき、
準備の段階から撤収までしっかりと立ち会い、
ドアや窓、障子やふすまの開け閉めも
六華苑や文化財担当の桑名市職員が行うなど、
六華苑を守っています。

韓国映画「お嬢さん」の撮影の時も、
パク・チャヌク監督が「イメージにピッタリ!」と、
六華苑を非常に気に入ってくださり、
ロケハン後、台本を書きかえて撮影シーンが増やされたということです。


2016年の韓国本国公開以降、
ほぼ毎月韓国からもファンの方がお越しになり、
映画で撮影された場所を興味深くご覧になっていらっしゃるそうです。

山上和美でした♪