~舟越桂 私の中のスフィンクス~★三重県立美術館★

 

2016年2月9日(火)

「EVENING COASTER」 MIEエリアリポート

 

 

今日のリポートは、

三重県立美術館

に行ってきました!

 

 

昨年からの4ヶ月間の耐震工事を終えて、

今日2月9日 展示が開始されたんです 😉

 

 

津駅から徒歩10分、FM三重からもすぐの三重県立美術館。

とても身近でいて、実は初めて行く場所でしたが

ぜひ皆さんにも行っていただきたい!!と思う、

とても素敵な美術館でしたよ 😳

 

 

県立美術館の所蔵品は5000点を超え、

常設展では三重県ゆかりの美術をはじめ、

日本や西洋の近現代美術、スペイン美術など多岐にわたって展示されています。

クロード・モネや、ルノワールの作品もありました。

絵はもちろん、戦前の芸術家たちがヨーロッパに渡った際のパスポートなど

おぉ・・!と思う貴重なものもたくさんありましたよ。

 

 

今日はそんな 県立美術館で開催中の

企画展について、

学芸普及課長 田中善明さん にうかがいました。

 

 

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舟越桂 私の中のスフィンクス 

  2/9(火)~4/10(日)

 

 

舟越桂さんは、現在の日本を代表する彫刻家の一人です。

海外にもファンが多く、その彫刻は国内外で非常に高く評価されています。

 

 

父である舟越保武も素晴らしい彫刻家で、

1993年には県立美術館で保武さんの展覧会を開催したそうです。

親子で彫刻家、そして三重県立美術館で展示が開催されるというのは

なかなかないですよね・・!

 

 

そんな舟越桂さんの彫刻の主なものは人物彫刻です。

 

 

今回の展示のテーマは「私の中のスフィンクス」ということで

どんな展示なのでしょうか??

 

 

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「私の中のスフィンクス」とはどういう意味なのか田中さんにうかがうと・・・・

 

 

このシリーズのきっかけは舟越さんが読んだ小説だったそうです。

 

 

その小説とは、ドイツの詩人が書いたもので、

スフィンクスが少女に謎かけをする場面があるそうなのですが・・

    「この世界を知るとはどういうことか?」とスフィンクスがきくと、

・・・・・少女は「自分自身を知ること」と答えます。

 

 

ここに衝撃を受けた舟越さんは、

2004年ごろからスフィンクスシリーズを作り始めたそうです。

 

 

スフィンクスは神話にでてくる存在で、

全体を知っていながら 人間の行いや、人間の愚かさを黙って見ている存在なのですが

舟越さんの作品の中では、そんな人間に対する強い悲しみや怒りが表現されています。

 

 

繰り返される戦争、愚かな人間をみつめるスフィンクス・・・

舟越さんはこれらの作品を通じて 自己の内面と向き合ってきたのです。

 

 

よくみると作品のひとつひとつ表情が全て違います。

悲しみや怒り、、、その哀愁をおびた表情からは

切ない心の内が伝わってきました。

 

 

どの像も目の部分がキラキラしていて、本物の目にみえたのですが

なんと目だけは大理石でつくられているそうなのです。

彫刻って、どこか木だけ作られているものというイメージがあったのですが、

色彩も豊かで、大理石まで使われている作品は

どれも本当に綺麗でした   😳

 

 

またその像は女性の体と男性の体が一体化しているものであったり、

腕がなく肩から手のひらが出ていたり、耳だけが獣であったり・・・と、さまざま。

 

 

これは何を表現しているんだろう・・と私も難しく考えてしまいがちなのですが、

「難しく考えないでください。それぞれが感じ取っていただけたものが大事なんです。」と

田中さんはおっしゃってくれました。

ぜひ皆さんも、実際にみて、いろんなものを感じていただきたいなと思います 😳

 

 

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(田中善明さん)

 

 

人間の内なる部分が表現されている作品展ですので、

観に来られたら、皆さんも自分自身の内面と向き合える時間がもてるかもしれません。

 

 

「舟越桂」展は 4月10日(日)までです!

同時開催として、

スペインの彫刻家 フリオ・ゴンサレス展

も今日から開催しています。

合わせて この機会にぜひお出かけください 😀

 

 

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  三重県立美術館

514-0007 津市大谷町11番地

★近鉄・JR津駅西口から徒歩約10分★

  

 

  お問い合わせ 

   TEL 059-227-2100

 

開館時間 9:30-17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日
(ただし3月21日は開館するため、翌日  の22日(火)が休館になります)

 

 

観覧料  一般1,100円・学生900円・高校生以下無料
※「フリオ・ゴンサレス展」とのセット券(当日券のみ)
一般1,500円 学生1,300円

・この料金で常設展示も入場できます。
・学生の方は学生証提示が必要。
・障害者手帳をお持ちの方及び付添いの方1名は観覧無料。
・家庭の日(2月21日、3月20日)は、割引料金となります。

 

 

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