2016.01.07(木)MIEリポート
★EVENING COASTER★
石水博物館
今回のテーマは「和歌」
緑の中にあるガラス張りの博物館…
街の喧騒から離れて
ゆったりとした時間が流れています
石水博物館は陶芸家として有名な
「川喜田半泥子」ゆかりの博物館
川喜田久大夫家は江戸時代の初めから
木綿問屋を営んでいた伊勢商人の豪商
明治生まれの半泥子は
川喜田家の16代目の当主にあたります
半泥子をはじめ、川喜田家の歴代当主は
国学、茶の湯、本草学など
様々な趣味を嗜んでいました
そんな川喜田家の館蔵品展
今回の展覧会のテーマは「和歌」
1/8~2/28 開催
「館蔵品展 川喜田家と和歌
ー近世の文芸活動からー」について
石水博物館 学芸員 龍泉寺 由佳さんに
お話を伺いました!
綺麗な方なので、お会いしたい方は
ぜひギャラリートークにお越しください☆彡
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「和歌」は、川喜田家の
9代目から15代目までの当主が
何らかの形で関わっており
一種の、家の学問「家学」だったと言えます
展覧会場に入ると、まず目に飛び込んでくるのが
「柿本人麿呂像」!!
木造、画像、様々な形の像があります!
これは「人麿影供(ひとまろえいぐ)」といって
「柿本人麿呂」を神様のようにお祀りし
その前で歌会などを催す行事が古くからあるそうで
川喜田家でもそのような行事が行われていたことが
想像されますね(>0<)
平安時代や鎌倉時代の「歌切」など
文化財指定されている名品も目を引きます!
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9代 爾然斎(じねんさい)、
10代 譚空(たんくう)の親子は
江戸時代中期の当主ですが、
早くに隠居し、京都の嵯峨野に庵を結んで
和歌三昧の後半生を暮らしました
朝廷から「爾然斎」の号を賜ったり
有栖川宮から「鳩杖」拝領し
公家と交流したりと、
川喜田家が和歌を通して
広くお付き合いされていたことが窺い知れます
コチラは「爾然斎」が高松重考から拝領した文台
硯もとても貴重なもの!
下をのぞくと、歌が貼られています!!
右下には、皆さんが見やすいように
鏡を置いてくださっています♪♪
ぜひ覗いてみてくださいね!
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ー鈴屋門授業門人姓名録ー
11代は若くに亡くなっていますが
12代夏陰、13代遠里親子は
鈴屋(すずのや=本居宣長宅)の門人となって
宣長、春庭、大平親子のもとで国学を学びながら
和歌に取り組んでいます(鈴屋の名簿に名前が!)
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残っているのが非常に貴重な
「自筆本、板木、印刷物」
ー涌蓮自筆本ー
↓
版画のような板木により印刷され出版された
川喜田政明(石水)編
石水博物館の由来にもなった14代石水は
自ら和歌を詠む一方、先祖の文芸活動の顕彰にも
力を注いでいます
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他にも、展示されている名品の数々。
ー松に鶴図ー 土佐光貞筆・本居宣長賛
松に鶴と、お正月らしい作品もあって
新春にもふさわしい展覧会です(^^)
和歌だけでなく、絵と和歌が一体化した画賛や
能書家たちの流麗な書もあり
絵画や書道、くずし字興味がある方にも
お楽しみいただけます!
この機会に、ぜひご観覧ください☆彡
「館蔵品展 川喜田家と和歌 ー近世の文芸活動からー」
開催期間: 2016/1/8(金)~2/28(日)
ギャラリートーク: 1/27、2/6
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公益財団法人 石水博物館
〒514-0821 三重県津市垂水3032番地18
HP http://www.sekisui-museum.or.jp/