日別アーカイブ: 2017年1月21日

Question「奈良・東大寺二月堂の修二会(お水取り)で使う松明(たいまつ)は、毎年 名張市から奉納されている」 ◯ か ✕か?!

2017.01.20(金)MIEリポート

はなきん!

名張市郷土資料館 企画展展示

語り継ぐ 伊賀一ノ井

松明調進行事とお水取り

ー道勧長者伝承ー

IMG_7256

 

 

「伊賀一ノ井の~松明調進行事~♪」

(カズン「冬のファンタジー」より)

 

 

 

今日は名張市安部田の国道165号線沿いにある

名張市郷土資料館」におじゃましてきました!

 

IMG_7255

「名張市郷土資料館」は平成26年3月に閉校した

旧錦生小学校の跡地が利用されており

IMG_7259

廊下や手洗い場、階段、教室など

IMG_7258

懐かしさを感じる方も多いと思います(^^)

 

IMG_7274

校舎の2階の2部屋が「常設展」となっていて

名張市内で出土した埋蔵文化財を中心に

縄文・弥生・古墳時代の出土品や

写真パネルなどを使って紹介されています

 

今回は、2/26日まで開催の企画展示

語り継ぐ 伊賀一ノ井 松明調進行事とお水取り

ー道勧長者伝承ー」について

 

名張郷土資料館 山口浩司さんに

お話を伺ってきました!

IMG_7271

 

山口さんは歴史に関する事だけでなく

写真や映像を撮ることもお好きで、

 

実は、左右の写真は

山口さんが撮影されたお写真が

採用されたものなんだそうです♪♪♪


♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪

 

伊賀一ノ井 松明調進行事とは

IMG_7283

関西に春を告げると呼ばれている「お水取り」

 

正式には奈良・東大寺二月堂毎年3月12日に行われる

「修二会(しゅにえ)」の行法に使用される

松明(たいまつ)を、およそ760年ほど前から

伊賀国一ノ井(現在の名張市赤目町一ノ井)より、

毎年調進されている行事です

 

奈良の東大寺といえば、奈良の大仏さんでも有名な

ユネスコ世界文化遺産のひとつに登録されている

歴史あるお寺。

 

学生時代に修学旅行で行かれたという方も

いらっしゃるのではないでしょうか☆彡

 

実は、東大寺二月堂(国宝)の名称は

旧暦の2月に行われる「修二会」が由来しています

 

 

 

東大寺二月堂「修二会」とは

IMG_7275

二月堂の本尊十一面観音に、

東大寺の僧侶が人々にかわって罪を懺悔して

世の中の平和と、人々の幸福を祈る法要で、

752年から一度も休むことなく続く伝統行事

 

現在は3/1~3/14までの2週間

3月1日以降連日たいまつを振り回すお松明が行われ

12日の松明だけは一回り大きい「大籠松明」とよばれ

3月12日深夜(13日未明)に

若狭井から汲み上げた水を

本尊・大観音(おおかんのん)に供えます

 

IMG_7282

業法の中でも3/13~3/15の未明に行われる

達蛇(だったん)」は

煩悩(ぼんのう)を焼き尽くす炎として

非常に大きな役割を持っているそう。

 

この「達蛇松明」の心木として

使われているのが、三重県の、

名張市赤目町一ノ井松明木なんです(>☐<)

IMG_7276

 

 

どんな松明が運ばれているのかというと

こちら!!(※一人あたりの量です)

IMG_7279

 

山口さん「女性でも運べますよ~!やってみます?」

松本「え、そうなんですか!運んでみます!」

IMG_7289

 

「ふぬぬっ・・・・・・・・・。」

IMG_7280

重くて結局持ち上がらず。ち~ん。。。

これで重さ「25kg」

昔は「30kg」はあったそうです。

昔の人のすごさを改めて実感しました。

 

でもこんな重い松明を、山道を歩いて持っていくって

どれくらいの距離移動するんだろう。

と思っていると地図を発見しました!「遠っ!」

IMG_7270

赤目町一ノ井は、名張の中では

割と奈良寄りではありますが

東大寺までは かなり遠いです!!

 

 

 

こんなに遠いのに

そもそも、なぜ名張から東大寺へ

奉納することになったのでしょうか。。

 

諸説あるようなのですが

800年ほど前、赤目町一ノ井で「道観長者」という

伊賀の国一番のお金持ちの方がいらっしゃり

お金に物を言わせて乱行を尽くしたそうなのですが

家族の病などの不幸と信心深い三男の姿に改心し

財産を世のために使おうと決意。

 

私有地を二月堂に寄進し

松明を毎年、修二会に納めるように」との

遺言を残した、とされています。

 

一方、東大寺の古文書では、

松明調進は東大寺の別当も務めた

聖玄(しょうげん)が1249年、

現在の名張市の大部分にあたる

荘園「黒田荘(くろだのしょう)」から

寄進したのが始まりとされているそうです

 

 

伝統を受け継いでいこうという地元の方々の想いから

今も松明調進行事として伝承されている

「伊賀一ノ井 松明調進行事」では

現在参加者を募集しています!

3月12日に名張~東大寺(徒歩10kgほど+バス)

までの寄進の一般参加者を募集しています。

一度歩いて、伝統に触れてみてるのも

いいのではないでしょうか☆彡

<詳しくはコチラをご覧ください!>

名張市観光協会

https://www.facebook.com/nabarikankou/posts/993821863966157

春を呼ぶ会

HP http://www.e-net.or.jp/user/taimatsu/

 

IMG_7277

行事を後世に伝えようと市民の皆さん方に

参加を呼びかけている団体

「春を呼ぶ会」の皆さんの活動は

日本ユネスコに登録されています

 

 

2月には、「お水取り」の様子を記録した

「映像上映会」が開催されます!

IMG_7287

<詳しくは画像をクリック!>

 

参加無料!

場所は「名張郷土資料館」の道路を挟んだコチラです!

IMG_7288
♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪

 

ところで、

「修二会」が「お水取り」って

どういうこと?

と言う方の為のコーナー♪♪♪

 

修二会が「お水取り」と呼ばれるのは。。。

この東大寺二月堂の「修二会」には、昔

伊賀に生まれた松尾芭蕉も参加されていたそうで、

 

野晒し紀行の中に

「二月堂に籠りて」という詞があり

水取りやこもりの僧の沓(くつ)の音」

という句を残されています

 

この松尾芭蕉の句から、

東大寺二月堂の修二会が「お水取り」と

言われるようになったようです

 

 

「お水取り」が終わると、

「奈良に春が訪れる」といわれるほど

奈良の人々に古くから親しまれている行事

 

「修二会」はお供え用の「お水をとりに行く」のが

メインなんだそうですが

そのお水をとりに行くのにも、名張の方が

関わっていらっしゃるそうです


♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪

 

名張市郷土資料館の企画展示では、

東大寺からいただく護符など

一般の方には手に入らない

貴重な資料が展示されています

 

修二会や松明調進などの歴史は奥が深いので、

ブログでは詳しくお伝えしきれませんが

 

「名張市郷土資料館」では、職員さんが

とても詳しくお話してくださいます!

 

もっともっと詳しく知りたい方、

歴史が好きな方、

ぜひ一度「名張市郷土資料館」へ

お越しになってみてはいかがでしょうか(^^)

 

 

ー体験教室もあります♪♪ー

IMG_7260

 

道鏡・銅鐸・枝銭つくり

IMG_7261

 

IMG_7262

 

勾玉づくり

IMG_7263

 

IMG_7264

 

火おこし

IMG_7265

昔の人がどんなふうにして火を起こしていたのか

実際に体験することが出来ます

(※安全に配慮されています)

 

古代の土器

IMG_7266

 

古代の服を再現した服もあり!

「コスプレ」も楽しめちゃいます♪

 

 

そして、オオサンショウウオの「ぼーちゃん」

「どこにいるのかな??」

IMG_7269

 

「あ、いました!!」

IMG_7268

ぼーちゃんが身を隠すことができるよう

空洞のある土管が用意されたそうなのですが

どうやらボーちゃんは、

土管と砂利の間に挟まるのが好きなんだそう(笑)

 

 

IMG_7267

こちらは、赤ちゃんです☆彡

私の人差し指くらいのミニサイズです

 

おひとり、お友達同士はもちろん、

ご家族でお子さんと一緒に

楽しく歴史に触れてみてはいかがでしょうか♪
♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪

名張市郷土資料館

名張市安部田2270番地(旧錦生小学校 校舎)

午前9時30分~午後4時30分<※入館は午後4時まで>

入場料無料

 

TEL 0595-64-7890

HP http://www.city.nabari.lg.jp/s061/020/050/20150417120351.html

 

<休 館 日>

・毎週月曜日、木曜日

(国民の祝日に関する法律に規定する休日にあたる場合は翌日)
・年末年始(12月28日~1月4日)
・臨時休館日(展示入替え等、特に必要のあるとき)

♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪