2021-08-12(木)ゲツモク・MIEリポート
今年は、8月8日が山の日でした。
三重県内にも人気の山がたくさんあって
山登りを楽しまれる方も多いと思います。
今回は、山の安全を守るための活動を
日々行っている
「菰野町消防本部」山岳救助隊
井の口 健治(いのぐち けんじ)さんに
お話を伺いました。
「菰野町消防本部」山岳救助隊では、
遭難者の捜索、救助活動、
山岳遭難防止に関する活動などを行っています。
7月12日に菰野町消防本部で開催された
「第49回消防救助技術東海地区指導会」の
訓練成果発表会では
代田和也アナウンサーが訓練に参加。
その際に訓練を担当していたのが井の口さんです。
救助される側での参加でしたが
高所恐怖症の代田さんは
楽しそうな様子だったようです。
それもこれも、
救助に安心感があるからこそ。
YouTubeで、消防署のみなさんの
すごい手腕の数々と
ぜひ代田アナの様子もお楽しみください!
<youtube内より>代田アナと井の口さん
今年(令和3年)の救助件数
三重県で山岳救助件数が一番多い「菰野町」。
菰野町消防本部の今年の救助件数は
令和3年8/12現在で、救助件数は17件
その中でも山岳救助は5件となっています。
救助事案
救助事案は交通事故で車から出られなくなったり、低所へ転落してしまったり、山で滑落したりと様々ですが、山での事故は長時間に及ぶ救助がほとんどなのだそう。
過去にあった山岳救助では、登山者は初めての登山でライトや非常食は準備しておらず、自身が登山する登山道の下調べもほとんどせずに登山をしてしまった結果、暗くなった登山道で滑落してしまい、身動きが取れず救助要請にいたったという事案があったそうです。
場所によっては救助ヘリでは救出困難であったり、山岳救助隊が要救助者のもとへ助けに辿り着くのも数時間かかることがあります。軽いハイキングのような感覚で山登りをするのはとても危険です。
登山をする時の持ち物
登山服や登山靴で登山を楽しんでいただくことはもちろん、他に必ず持っていってほしいものは、登山地図、ヘッドライト、携帯電話の予備バッテリー、水分、非常食、防寒着です。
山は想像以上に日没が早く麓は明るくても山はうす暗くなります。足元がみずらく携帯電話の明かりで登山をすると携帯電話のバッテリー消耗も早くなります。
怪我をしてしまったときに救助要請をしたくても通報手段がなくなるうえに、明るくなるのを待つ場合でも非常食や水分が必要です。
また、山は麓と違い夜はかなり冷え込みます。もしものことに備えて夏でも薄手の防寒着も持っていくことをお勧めします。
御在所登山の良さ
南北に鈴鹿山脈が走っているので、登山の途中で振り返ると山の合間から麓の街が見えて開けた高い場所にくると名古屋エリアも一望できます。空気が澄んでいると南アルプスまで見ることができるのだとか。
また、代表的な落ちない岩【地蔵岩】、巨石が重なる【おばれ岩】、ウサギ顔の【ウサギの耳】など、名前がない岩も、ジーっと見ていると何かに見えてくるのが面白いそうですよ!
うわ~この岩どうなってるの?!
これが「おばれ岩」なんですね。
またまたすごいバランスで
今にも転がりそうな岩が!!!
撮る角度によっては
こんなおもしろ写真が撮れるようです☆
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
高所恐怖症だけど
一度見に行ってみたいな~
下のかわいい岩は「きのこ岩」
また、運よく「ニホンカモシカ」に
出会えることも。。。。!
登山を楽しむ際に
気をつけたいこと
登山を楽しむ際に、まずは自分が登る山をしっかりと調べることがとても大切です。体力的に大丈夫なのか、登山道の難易度が自分と釣り合っているか、などを調べて登山の計画をたててください。
また、万が一事故が起きてしまった場合に重要なのが、登山届です。登山届には救助活動に必要な情報がたくさんあります。登山口や目的の山を管轄している警察署で登山届の提出が可能で、三重県ではインターネット上で登山届を提出できますので、登山を楽しむ際は必ず提出しましょう。
山岳救助隊の活動予定
今年は来月9月中に夜間の山岳救助を想定した訓練が企画されています。
山岳救助は長時間に及ぶ救助がほとんどなのだそう。
明るいうちに出動しても救助を開始するときには真っ暗になることも多いため訓練の実施が考えられています。他にも夜間の想定だけでなく冬山積雪を想定した訓練も過去には実施されています。
おわりに
山岳救助隊の方々は、有事の際を想定して訓練を日々行ってくださっています。
ですが、なるべくお世話にならなくてもいいように
登山を楽しむときには、十分に準備を行ってから登山を楽しみたいですね。