2015年10月27日(火)
「EVENING COASTER」 MIEエリアリポート
今日のリポートは石水博物館に行ってきました!
お話を学芸員の龍泉寺由佳さんに伺いました。
石水博物館は、津市垂水の森の中にひっそりと佇む素敵な博物館。
今回で初めて訪れたのですが、とても好きになりました 😳
三重県民ならぜひ訪れたい場所ですね!
川喜田半泥子
石水博物館は
百五銀行頭取など、財界人として活躍した一方で、
陶芸家としても有名な川喜田半泥子ゆかりの博物館です。
毎回いろんな企画展をされていますが、
今回のテーマは 琳派(りんぱ) 乾山焼(けんざんやき)
先週の10月23日からは、 「琳派のやきもの 乾山展」を開催されています。
「琳派(りんぱ)」 というものをそもそも聞きなれない、という方もいらっしゃると思います。
琳派とは、
絵画や工芸の世界で、
師弟関係や技術の伝承ではなく、憧れの芸術家の作品を写すことで、
大胆で洗練されたデザインの性質を共有している芸術家たち、作品のことを言うそうです。
代表的な琳派の芸術家には、
礎を築いたとされる本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)、俵屋宗達(たわらやそうたつ)、
少し時代を下って、尾形光琳(こうりん)・乾山(けんざん)の兄弟、
その100年後に酒井抱一(さかいほういち)などがいます。
なんと その 琳派が 今年で400年 !!!
本阿弥光悦が徳川家康から京都の鷹峯(たかがみね)という地を拝領し、
そこに芸術村を作ったのが1615年、
つまり今年はそれからちょうど400年なんです。
琳派誕生の地である京都では、琳派関連の展覧会がたくさん開催されています。
今回、石水博物館で開催しているのは、
尾形光琳の弟、乾山のやきもの展。
乾山といえば・・・・江戸時代を代表する陶工、焼き物の職人です!!!
ご存知でしたでしょうか??
そんな 琳派の展覧会をなぜ この津の石水博物館ですることになったのか・・・ 🙄
じつは石水博物館の創設者である川喜田半泥子は乾山が大好きだったそうです。
乾山にたいへん傾倒し、乾山の研究者でもあった川喜田半泥子は、
乾山の作風に倣った作品も自ら残しています。
そこで琳派の博物館として知られる京都の細見美術館との共同企画として、
琳派400年の今年、石水博物館でも「琳派 乾山展」を開催する運びとなりました。
また今回の展示は、滋賀のMIHO MUSEUMの所蔵品で構成されています。
あのMIHO MUSEUMの素晴らしい乾山焼のコレクションを津で見られるんです 🙄
乾山焼の魅力を 学芸員の龍泉寺さんにおききすると、
「優雅で大胆な琳派的なデザインをやきものに取り入れた食器類」ということでした。
百合や立葵、もみじ といったものをテーマにうつわをつくるなら、
その絵を描くだけでなく、うつわ自体が 花の形になったりしているんです。
私のお気に入りは、扇の形をした器!
それ以外にも、白く四角いお皿をキャンバスにして、絵と書、
つまり画賛を描いたのも乾山が最初とされていますし、
オランダ写、唐物写といった、当時海外から新しく入ってきたようなデザインも
うつわに取り入れられています。
そのほか、抹茶茶碗や煎茶用の茶碗などもあります。
本当に幅広い、乾山焼の世界・・!
半泥子さんが個人でずっと研究されていた
「乾山研究コーナー」もあります。
これは石水博物館ならではの展示なので、おもしろいですよ 😉
↓ ↓
半泥子さんがつくられた作品も素晴らしいものばかりです。
琳派400年の今年、注目の展覧会です★
まだ石水博物館に行ったことがないという方も
すでに行ったことがあるという方も、
この機会をお見逃しなく!!
「琳派のやきもの 乾山展」は 12月27日まで開催です。
※12月1日からは展示替えがあり、後期展示となります。
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公益財団法人 石水博物館
〒514-0821 三重県津市垂水3032番地18
お問い合わせ
TEL 059-227-5677
HP http://www.sekisui-museum.or.jp/
開館時間 午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)展示替期間、年末年始
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