2017.01.20(金)MIEリポート
はなきん!
名張市郷土資料館 企画展展示
語り継ぐ 伊賀一ノ井
松明調進行事とお水取り
ー道勧長者伝承ー
「伊賀一ノ井の~松明調進行事~♪」
(カズン「冬のファンタジー」より)
今日は名張市安部田の国道165号線沿いにある
「名張市郷土資料館」におじゃましてきました!
「名張市郷土資料館」は平成26年3月に閉校した
旧錦生小学校の跡地が利用されており
廊下や手洗い場、階段、教室など
懐かしさを感じる方も多いと思います(^^)
校舎の2階の2部屋が「常設展」となっていて
名張市内で出土した埋蔵文化財を中心に
縄文・弥生・古墳時代の出土品や
写真パネルなどを使って紹介されています
今回は、2/26日まで開催の企画展示
「語り継ぐ 伊賀一ノ井 松明調進行事とお水取り
ー道勧長者伝承ー」について
名張郷土資料館 山口浩司さんに
お話を伺ってきました!
山口さんは歴史に関する事だけでなく
写真や映像を撮ることもお好きで、
実は、左右の写真は
山口さんが撮影されたお写真が
採用されたものなんだそうです♪♪♪
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伊賀一ノ井 松明調進行事とは
関西に春を告げると呼ばれている「お水取り」
正式には奈良・東大寺二月堂で毎年3月12日に行われる
「修二会(しゅにえ)」の行法に使用される
松明(たいまつ)を、およそ760年ほど前から
伊賀国一ノ井(現在の名張市赤目町一ノ井)より、
毎年調進されている行事です
奈良の東大寺といえば、奈良の大仏さんでも有名な
ユネスコ世界文化遺産のひとつに登録されている
歴史あるお寺。
学生時代に修学旅行で行かれたという方も
いらっしゃるのではないでしょうか☆彡
実は、東大寺の二月堂(国宝)の名称は
旧暦の2月に行われる「修二会」が由来しています
東大寺二月堂「修二会」とは
二月堂の本尊十一面観音に、
東大寺の僧侶が人々にかわって罪を懺悔して
世の中の平和と、人々の幸福を祈る法要で、
752年から一度も休むことなく続く伝統行事
現在は3/1~3/14までの2週間
3月1日以降連日たいまつを振り回すお松明が行われ
12日の松明だけは一回り大きい「大籠松明」とよばれ
3月12日深夜(13日未明)に
若狭井から汲み上げた水を
本尊・大観音(おおかんのん)に供えます
業法の中でも3/13~3/15の未明に行われる
「達蛇(だったん)」は
煩悩(ぼんのう)を焼き尽くす炎として
非常に大きな役割を持っているそう。
この「達蛇松明」の心木として
使われているのが、三重県の、
名張市赤目町一ノ井の松明木なんです(>☐<)
どんな松明が運ばれているのかというと
こちら!!(※一人あたりの量です)
山口さん「女性でも運べますよ~!やってみます?」
松本「え、そうなんですか!運んでみます!」
「ふぬぬっ・・・・・・・・・。」
重くて結局持ち上がらず。ち~ん。。。
これで重さ「25kg」
昔は「30kg」はあったそうです。
昔の人のすごさを改めて実感しました。
でもこんな重い松明を、山道を歩いて持っていくって
どれくらいの距離移動するんだろう。
と思っていると地図を発見しました!「遠っ!」
赤目町一ノ井は、名張の中では
割と奈良寄りではありますが
東大寺までは かなり遠いです!!
こんなに遠いのに
そもそも、なぜ名張から東大寺へ
奉納することになったのでしょうか。。
諸説あるようなのですが
800年ほど前、赤目町一ノ井で「道観長者」という
伊賀の国一番のお金持ちの方がいらっしゃり
お金に物を言わせて乱行を尽くしたそうなのですが
家族の病などの不幸と信心深い三男の姿に改心し
財産を世のために使おうと決意。
私有地を二月堂に寄進し
「松明を毎年、修二会に納めるように」との
遺言を残した、とされています。
一方、東大寺の古文書では、
松明調進は東大寺の別当も務めた
聖玄(しょうげん)が1249年、
現在の名張市の大部分にあたる
荘園「黒田荘(くろだのしょう)」から
寄進したのが始まりとされているそうです
伝統を受け継いでいこうという地元の方々の想いから
今も松明調進行事として伝承されている
「伊賀一ノ井 松明調進行事」では
現在参加者を募集しています!
3月12日に名張~東大寺(徒歩10kgほど+バス)
までの寄進の一般参加者を募集しています。
一度歩いて、伝統に触れてみてるのも
いいのではないでしょうか☆彡
<詳しくはコチラをご覧ください!>
↓
「名張市観光協会」
https://www.facebook.com/nabarikankou/posts/993821863966157
「春を呼ぶ会」
HP http://www.e-net.or.jp/user/taimatsu/
行事を後世に伝えようと市民の皆さん方に
参加を呼びかけている団体
「春を呼ぶ会」の皆さんの活動は
日本ユネスコに登録されています
2月には、「お水取り」の様子を記録した
「映像上映会」が開催されます!
<詳しくは画像をクリック!>
参加無料!
場所は「名張郷土資料館」の道路を挟んだコチラです!
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ところで、
「修二会」が「お水取り」って
どういうこと?
と言う方の為のコーナー♪♪♪
修二会が「お水取り」と呼ばれるのは。。。
この東大寺二月堂の「修二会」には、昔
伊賀に生まれた松尾芭蕉も参加されていたそうで、
野晒し紀行の中に
「二月堂に籠りて」という詞があり
「水取りやこもりの僧の沓(くつ)の音」
という句を残されています
この松尾芭蕉の句から、
東大寺二月堂の修二会が「お水取り」と
言われるようになったようです
「お水取り」が終わると、
「奈良に春が訪れる」といわれるほど
奈良の人々に古くから親しまれている行事
「修二会」はお供え用の「お水をとりに行く」のが
メインなんだそうですが
そのお水をとりに行くのにも、名張の方が
関わっていらっしゃるそうです
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名張市郷土資料館の企画展示では、
東大寺からいただく護符など
一般の方には手に入らない
貴重な資料が展示されています
修二会や松明調進などの歴史は奥が深いので、
ブログでは詳しくお伝えしきれませんが
「名張市郷土資料館」では、職員さんが
とても詳しくお話してくださいます!
もっともっと詳しく知りたい方、
歴史が好きな方、
ぜひ一度「名張市郷土資料館」へ
お越しになってみてはいかがでしょうか(^^)
ー体験教室もあります♪♪ー
道鏡・銅鐸・枝銭つくり
勾玉づくり
火おこし
昔の人がどんなふうにして火を起こしていたのか
実際に体験することが出来ます
(※安全に配慮されています)
古代の土器
古代の服を再現した服もあり!
「コスプレ」も楽しめちゃいます♪
そして、オオサンショウウオの「ぼーちゃん」
「どこにいるのかな??」
「あ、いました!!」
ぼーちゃんが身を隠すことができるよう
空洞のある土管が用意されたそうなのですが
どうやらボーちゃんは、
土管と砂利の間に挟まるのが好きなんだそう(笑)
こちらは、赤ちゃんです☆彡
私の人差し指くらいのミニサイズです
おひとり、お友達同士はもちろん、
ご家族でお子さんと一緒に
楽しく歴史に触れてみてはいかがでしょうか♪
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名張市郷土資料館
名張市安部田2270番地(旧錦生小学校 校舎)
午前9時30分~午後4時30分<※入館は午後4時まで>
入場料無料
TEL 0595-64-7890
HP http://www.city.nabari.lg.jp/s061/020/050/20150417120351.html
<休 館 日>
・毎週月曜日、木曜日
(国民の祝日に関する法律に規定する休日にあたる場合は翌日)
・年末年始(12月28日~1月4日)
・臨時休館日(展示入替え等、特に必要のあるとき)
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