今日を頑張るあなたに送るインタビュー。
県内で活躍されている方々のお話をお届けします。
音楽ユニット「RAMO」さん、ご存知ですか?
自閉症の息子さんとお父さん、垣内章伸さんが組んでいます。
垣内さんの二人の息子さんは共に自閉症です。
今朝は垣内章伸さん、志ほみさんご夫婦のお話です。
父)自閉症という言葉は知られていますが、
間違えた認識でとらえている人多いと思います。
自閉症とは生まれつきの脳の機能障害、
コミュニケーション苦手な人たちの事で、
本当の意味を分かってもらうだけで、
その人に接する気持ちが変わってきます。
母)子どもたち、私たちは、
障害を持っているから仕方がないとは思っていません。
子どもたちは日々努力して、社会に少しでもなじもうと努力しています。
社会がどれだけ子どもたちに寄り添ってくれるかが、
子どもたちの生きやすさにつながるので、
そんな社会になるよう願っています。
父)子育てを振り返ると、子どもが小さい時は'多動'だったので、
まともに手をつないで歩くことが出来ませんでした。
当時は、手首をつかんで、道をひきづるように歩いていました。
でも、その子のスピードで必ず人は成長すると感じた瞬間があったんです。
いつの間にか、手と手をつないで歩ける日が来ました。
その時の嬉しさは鮮明に覚えています。
僕たちには、意思の疎通が図れていることだと、
子どもたちが教えてくれたんです。
一般的には当たり前だと思うことも、当り前じゃないなと、
その積み重ねで生きています。
母)父の歌『螺旋』の中にあるですが・・・、
私たちが伝えたいこと、すぐに結果出てこないこと多いですが、
今、下の子20歳、上の子23歳で、ようやくその芽が出だしたと感じます。
小さいお子さんを持って、自閉症のお子さんをもって
パンパンになっている若いお母さんお父さんに言いたいです。
砂漠に水をやっているような感覚になりますが、
いずれは笑える時が来ます!
父)僕らが体感したこと。
障害を持っている人と接していると、
かたくなな気持ち、偏った心をほぐしてくれる。
耕してくれるような存在です。
広く浅くでいいので、そういう人たちと時間共有して、
居心地の良さを体感してください。
母)私たちも、今は他から見たら楽しそうにやっているねと思われます。
確かに楽しいです。
でも、私たちも、「どうする?」という時期も何回もありましたし、
お母さんを辞めたいと思った時も何回もあります。
でも、今、本当に良かったなって思っています。
2人とも自閉症だけど、自閉症で良かったかなって思っています。
言葉の暴力、殴ったり蹴ったりの暴力も嫌ですが、
一番の暴力は無関心だと思います。
父)僕が道をはずさなかったのは、子どもたちのおかげです。
人間は思いがあると形にできます。歌であったり、絵であったり。
それぞれが、いろんな形で世の中に残してください。
それを見た人たちの中に、理解しれくれる人は絶対います。
垣内さん一家について書かれた本が明石書店から出ています。
タイトルは『イマイキテイル 自閉症兄弟の物語』
著者は増田幸弘さん。
垣内さん一家の歩みを詳しく知っていただけます。
インタビュー、次回は11月7日の放送予定です。
お楽しみに。
山上和美でした♪