三重映画フェスティバル実行委員会のご協力によりお送りしている「三重映画さんぽ」
今年度も毎月最終火曜日にお届けします。
今回は現在開催されている「お伊勢さん菓子博2017」に因み、
「映画に登場したお菓子」というテーマで、
三重映画フェスティバル実行委員会会長の田中忍さんにお話いただきました。
映画に登場したお菓子というと・・・
最近の映画では、ジョニーデップが出演した「チャーリーとチョコレート工場」、
樹木希林が出演した「あん」があります。
でも、お菓子の名がタイトルについていたり、
お菓子がお話のメインになっている映画はここ20年内ぐらいのことで、
それ以前の映画、特に日本映画には、このようなことが見つけられないんです。
古い映画の中でお菓子が出てくるシーンはお菓子は小道具として使われる程度です。
例えば、「ローマの休日」。
昭和28年オードリーヘプバーン主演の映画で、
オードリーが演じるアン王女が長い髪を切り、
ローマのスペイン広場に出かけてジェラートを食べるというシーンがありました。
日本映画でいえば三重県ゆかりの小津安二郎が監督した「麦秋」
昭和26年の映画ですが、ここでイチゴのケーキが出てきます。
原節子がイチゴのケーキをホールで買ってきて、義理の姉・三宅邦子と食べるのですが、
映画ではケーキの値段を900円と言っていて「ええ、そんなに高いの!」とびっくりします。
当時900円というのは、今のお金に換算すると1万円以上もしたそうです。
お菓子が持つ魅力を描いた映画でオススメは、
2000年に製作されたアメリカ映画「ショコラ」です。
主演は、ジュリエット・ビノシュという美しいフランス女優で、
彼女の役柄はチョコレートの効能を広めるため各国を歩いていて、
物語の舞台となるフランスの小さな村にチョコレートを売るお店を開きます。
この村は伝統や規律、そして戒律を重んじながら閉鎖的な地域で、
村長はそれを守ろうと、このチョコレート店を排除します。
しかしこのお店では、お客の好みにあったチョコレートを販売するので
だんだんと人気が出てきて、
チョコレートを食べた村人たちの気持ちが和んでいくというお話です。
チョコレートが村に変化を及ぼしたというファンタジー作品です。
映画もお菓子も毎日見たり、食べなくても生活は成り立っていきます。
でも映画を見た方と見ていない方、お菓子を食べた方と食べていない方には、やはり違いがあって...
映画もお菓子も、生活を豊かにするポイントのように思います。
ますます映画とお菓子が恋しくなりました。
山上和美でした♪