インタビュー 第41回 ウォーターボーイズ育ての親 下野晃さん

今日を頑張るあなたに送るインタビュー。

県内で活躍されている方々のお話をお届けします。

今朝は鈴鹿工業高等専門学校 教授 下野晃さんです。

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1962年10月伊勢市生まれ。

鈴鹿高専、豊橋技術科学大学、大学院 博士課程終了、

2年後に母校である鈴鹿高専の教員となられました。

下野先生は、2004年、2005年と全国優勝した実績を持つ

鈴鹿高専ウォーターボーイズの顧問を17年間務めています。

ですが、この夏、学内プールでその演技を見られるのが最後となります。

その思いは―

ウォーターボーイズは学生が始めたこことです。

顧問を引き受けられたときは特に水泳の経験は全くなかったので、

逆に技術的な指導は自分には出来ないからサポートにまわろうと。

元々高専はモノづくりの好きな生徒が集まっているので、

その気質の中で演技にも音楽にもコスチュームにもこだわっていて、

見ていて面白いのです。

例えば演技にはプールの中から手を挙げるときに起きる水しぶき。

ビデオに撮って、綺麗な水しぶきが上がるまで丸1日使っていたような時もありますし、

水中スピーカー、買うと何十万もします。

最初はアルバイトでもしてみんなでお金出し合って買うのかと思っていたら、

作ってしまった。

さすが高専生!

無いものは、買うのではなく、作っちゃえ。

下野先生は学生さんたちの頑張りを見守ってきた―

そういう気持ちで見守っていて、

何かここはフォローできるかなと思う所は一生懸命フォローしてきたつもりです。

特に2005年は東京の大会に行く前に、

高専のプールで教職員に見せるリハーサルでうまくいかなくて

どうしようかと、当時指導していたキャプテンと打ち合わせして、

みんなに手紙を、それもそれぞれ一人ずつ違う手紙を出して、

なんとか元気づけよう、プレッシャーに負けないようにしよう

ということをやったことは記憶しています。

先生の指導は先陣切るのではなく、サポートに徹しているー

そうですね、先陣切るのは苦手、抵抗があります。

もともと高専は学生のやりたいことをサポートする気質があるので、

それに学生たちがやりたいことを見守りながら、

フォローできるところはフォローする、そんな思いで教員をやってきました。

長きに渡って顧問を務めてきたウォーターボーイズ、今年が最後-

ちょっとやりきれない気持ちもあったりします。

今いろんな思いがありますが、一つの歴史が終わってしまう。

毎年、高専祭で見終わった後も泣いてしまいますが、

この日もそれ以上に泣くんじゃないかな。

ちなみに、最後の日もこれまでの高専祭のウォーターボーイズと同じで、

お客さんをいかにいれるか、チケットを回収するか、フォローに回りたいです。

どうしても先生というと先頭切りそうですが、

クラスとか研究とかで私がアドバイスをして

学生がいろんな結果を出してくれるのは嬉しいですが、

ウォーターボーイズに関しては

学生自らの力で毎年すごいことをやってきてくれたので、

それはその何倍も見ていて嬉しくなります。

そういう学生達を誇りに思ってきました。

◆下野先生の信条◆

軽い気持ちで一生懸命

プールの耐用年数の問題などで、鈴鹿高専のプールで演技が見られるのは

8月31日(土)が最後です。

時間など詳しくは鈴鹿高専のHPなどでご確認ください。

山上和美でした♪