インタビュー 第45回 男女共同参画に取り組む 石垣弘美さん

今日を頑張るあなたに送るインタビュー。

県内で活躍されている方々のお話をお届けします。


今朝は、前 三重県男女共同センターフレンテみえ 所長

現 三重県産業支援センター コーディネーター石垣弘美さんです。

IMG_5929.jpg


1956 年9 月、員弁郡東員町生まれ。

大学卒業後、三重県庁に生活改良普及員として入庁、

主に農家の生活改善や、農村社会の女性の地位向上に取り組みました。


石垣さんが育ったのは6人家族、そのうち5人が女性。

お父さんがお茶が大好きで、お客様が来たらお茶を入れるのは父親の役目。

毎朝、お父さんがお茶を入れて、みんなが飲む。

だから女性がおもてなしをするのではなく、

お客様にお茶を入れるのは、上手な方が入れたらよいという家庭でした。


だから社会に出て驚きがあったそうです。

就職した時、朝、昼、3時のお茶を女性が入れて配って、

5時を過ぎたらお茶碗を片付けるのも女性。

これ何?

うちと違う。

衝撃的。

仕事が農業関係で、

農村の男女平等、女性の地位向上という課題に対して、

いろんな農家の女性の声を聴くうちに、

男女平等にならないと、農家の発展はないなと思ったそうです。


自身の結婚も、対等な夫婦を思っていました。

結婚前、仕事仲間である先輩の女性が夫に会ってくれ、

職業に対する理解をしてくれと話をしてくれました。

互いに働いているから、家事分担もしたいと。

二人の息子さんにも恵まれました。

男の子が生まれて良かった。

世間が言う良かったではなく、

私はこの子を、今で言うジェンダーフリーな形で育てていける。

世の中を変えるのは、母親が男の子の子育てを変えたら変わるのではないか

という思いがあったからです。

だから男の子であっても、

女の子のような服装も、その日に選ばせて、スカートの姿もあります。

家事分担もできる子に育てたい。

男性はなかなか生活的な自立ができていなくて、

料理出来ない、洗濯できない...

それを全部女性に頼って、性別役割分担意識は無くしたい

無くすためには、一人一人の母親が、

女の子の子育てもそうですが、

男の子の子育てからジェンダーを無くしていく中で変えていけないかな、と。

ただやりなさいではなく、

作る楽しみ、食べる楽しみを一緒に感じてもらいながら、

生活部分の自立でやっていきました。


息子さんもご結婚されて役割分担。できるほうがやっています。

子育ても、今2歳の子どもがいますが、

産まれた時からずっと、

母親も関わっているけど、

父親はそこらのイクメン以上にかかわっている気がします。

夜中も起きて面倒を見るし、おむつ替えも自分でまずやって。

男女それぞれこれからやるべきことは・・・

女性経済的な自立を目指す。

夫やパートナーに頼っていては自立とは言えません。

お互いできることを補完するのもありますが、

できない時、一人でもできるという関係の上で、補完し合うのはOK。

男性生活自立がすごく大事。

自分の健康を考えて食べるもの作る。

それもう一つ、女性の経済自立がないと、

自分で女性を養わなければならない。

デートの時から男性だけがおごらなければいけない。

男性の経済力があってというところを見せなきゃいけない、

男性だから守ってあげなきゃいけない、

責任感、プレッシャーから解放されるのは、

女性が女性で自立していってもらうことから始まるのではないでしょうか。

誰かに頼らないと生きていけないのはしんどい。

そこから解放されたら、もっと自由に言いたいことも言えて、楽しめるはず。

生活自立、男性もできるようになってきていますが、

自分の仕事じゃないという意識の人も多くいます。

「手伝うわ」

手伝うという言葉は、自分の仕事と思っていない証。

女性の仕事、妻の仕事を自分が手伝ってあげているというような言い方です。

言葉は意識の中に入ってくるからすごく大事。

自立した男女が、

気持ちの上でパートナーシップを築けてやっていくのが一番いい。


石垣さん、今後も、再就職やキャリアの継続など

女性が経済力をつけていくための支援と、

女性が長く働けるための仲間づくりを応援し、

自立できる女性を増やしていきたいということです。

山上和美でした♪