2015.09.03(木)MIEリポート
★EVENING COASTER★
石水博物館8/28(金)~10/18(日)
企画展「伊勢商人 竹川竹斎」
-近代日本の先駆者ー
今日は、津市垂水の千歳山にある
石水博物館におじゃましてきました!
石水博物館は、
昭和前期の百五銀行の頭取で
実業家、かつ陶芸家としても名高い
川喜田半泥子ゆかりの博物館
半泥子の作品や、伊勢商人川喜田家の旧蔵品を
所蔵・展示しています☆彡
そんな石水博物館で開催中の企画展
「伊勢商人 竹川竹斎 -近代日本の先駆者ー」
について
石水博物館 学芸員
蔵前 克也さんにお話を伺いました☆彡
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「竹川 竹斎(たけがわ ちくさい)」はどんな人?
江戸時代、伊勢商人は
江戸に大きなお店をもって活躍していますが
当時の射和村(いざわむら)
現在の松阪市射和町の竹川家も
江戸や大坂にお店を持って、
両替を主な事業としながら醤油や酒なども取り扱う
豪商でした
竹斎は、竹川家の分家である東竹川家の七代当主☆
商人でありながら、数々の事業を起こして
地元、射和村の振興に貢献しようと尽力した人です!
川喜田半泥子の祖母・政さんは竹斎の妹さん
竹斎は、半泥子の大伯父ということになります♪
蔵前さんのお話を聞きながら作品を見ていると
竹川竹斎は、実業家であり知識人で
絵や和歌、陶芸など
いかに 多芸多才であったのかがよく分かります
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展覧会は「全4章」
第1章「竹川 竹斎 -その原点-」
竹斎の肖像画や自筆の書幅、
使用していた寒暖計や双眼鏡も展示しています。
書には「陰徳を積むように」という
両親の教えを信条にしてきたことが書かれています
「人の見ていないところで徳を積む」
私も日々人格や良心を磨き
徳を積むことのできる人間でありたい
また色んなことに感謝できる人間でありたい
と思いました
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第2章「竹斎の事業 -その1からその4-」
1.射和村の新田開発の為に灌漑用の池を作った
2.山地や荒地を開墾してお茶や桑の栽培を推奨した
3.沼波弄山の萬古焼を復活↠射和萬古を開始
4.射和文庫という図書館を設立
池は、竹川家を含む裕福な商人が
お金を出し合って作ったそうで、
今でも灌漑に利用されています
灌漑用の池や図書館を造るというのは
現代なら、公共事業ですよね(>0<)
射和萬古の作品は15点ほど展示されています
中でも竹斎自身にとって一番思い入れの強い事業は
射和文庫の設立だったのではないでしょうか
と蔵前さん
竹斎は生来の読書好きで、24,5才の頃から
文庫創設の思いを抱いていたそうです
本好きの人に、自由に本を読める場所を提供して
それで人材育成に寄与することができれば
との思いが、文庫設立の動機でした
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第3章「竹斎と玄々斎 -その交流-」
竹斎は裏千家十一世玄々斎に入門しますが
竹斎が玄々斎より1歳年上という同世代で
師弟関係を超えて親しく交流しています
裏千家の茶室「今日庵」で竹斎が亭主になり
玄々斎が客となる茶会を催しており
二人の交流の深さが窺えます
竹斎が作った茶碗の中の、私のお気に入りはコチラ!
茶室でお茶を頂く機会があってから、茶碗を見ると
どうも手に取ってみたくなる衝動にかられます(笑)
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第4章「竹斎と勝海舟 -その交流-」
時代は幕末に向かう頃、竹斎は勝海舟の支援者となり
親しく交流しています
ペリーが浦賀へ来航したことをきっかけに
竹斎は「護国論」という海防の本を書いて
勝海舟に送ります
この本は、幕府の上層部にも回覧されて
高い評価を得ることになりました
竹斎は、開国は時代の流れと予見しており
勝海舟にも影響を与えたと言われています
展覧会では、勝海舟が竹斎に宛てた書状や
咸臨丸(かんりんまる)で
アメリカのサンフランシスコへ渡ったときに
現地で撮った勝海舟の肖像写真を
軸装したものなどを展示しています☆彡
驚いたのは、手書きの、大きな世界地図の絵!
よくみると、天保〇年…?!
鎖国していた時代に書かれた絵です◟꒰◍´Д‵◍꒱◞
竹川竹斎は、鎖国の時代、三重に居ながらにして
すでに世界の国々を把握していました
竹斎の日記などを見ると
情報収集と整理が何よりも重要だと
情報収集に対する強い想いが感じられます
今は、大量に色んな情報を入手できる中で、
いかに正しい情報を選別することが
求められる時代……
幕末のころと今とでは時代は違いますが
正しい情報収集・分析が重要だということを
改めて実感しました
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地元、三重県にこんなすごい人がいたなんて
石水博物館で 蔵前さんのお話を聞いて
とても感動しました。
皆さんも、ぜひ
竹川竹斎の作品に、生き方に、触れてみてください!
★記念講演会★
「さきがけ竹川竹斎ー伊勢商人のこころ・竹斎の想いー」
9/6(日)14:00~15:30
講師:東竹川家十三代当主 竹川裕久さん
会場:津商工会館1階 丸之内ホール
お申込み:059-227-5677 までご連絡ください
★ギャラリートーク★
10/10(月)14:00~[約30分]
・申し込み不要
・参加料は、当日入館料のみ
ギャラリートークを聞いてみると
より面白くみることができます!!
これから見に行かれるという方
もっと深く知りたという方にもおすすめです♡
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公益財団法人 石水博物館
〒514-0821 三重県津市垂水3032番地18
TEL 059-227-5677
HP http://www.sekisui-museum.or.jp/
開館時間 午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)展示替期間、年末年始
入館料
・一般 500円
・団体(20名以上)400円
・学生(高校生以上)300円
・中学生以下 無料
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