津市の中心部から、少し歩いた静かな通り。
人の往来も落ち着いた一角に、小さな靴の修理屋さん「Y's工房」があります。扉を開けると、ふわりと漂う革の香り。山中裕之さんが今日のお客様です。


長年、靴と向き合ってきたその手は、驚くほど優しく、そして確かな力を持っています。
靴を"モノ"ではなく、"人生をともに歩く相棒"として見つめる温かさがあります。

「おじいちゃんの靴を直してほしい」
「おばあちゃんのカバンをもう一度使いたい」
古いけれど、思い出が詰まった大切なもの。
それを、もう一度"今"の暮らしの中で生かしていきます。


ちょっとした傷も、歩き方の癖も、すべてを受け止め、納得いくまで丁寧に手を入れる。
長い時間を歩いてきた靴に、もう一度、新しい光を吹き込みます。
靴は、歩んだ日々を刻む証。
磨かれたその先に、また新たな道が拓ける。
津市 Y's工房 山中裕之さん
130年近い時を刻む玉城町「田丸駅」。
明治26年の開業以来、町の暮らしを見守り続けてきた木造駅舎は、2024年に改装され、新しい息吹をまといました。
今日は、玉城町観光協会 久保侑子さんにお話を伺います。


映画監督・小津安二郎の名作「浮草」のロケ地としても知られたこの駅。
ホームから列車の到着を知らせる音が響きます。
その音に耳を傾けると、この駅が今も人々の暮らしとともにあることを感じられるのです。


令和7年4月26日。
県内7つの名園と呼ばれる日本庭園を結ぶ「伊勢國お庭街道」が、国土交通省の「ガーデンツーリズム」に正式登録されました。
玉城町からは、歴史と文化を映す玄甲舎。
花や木々が織りなす景色とともに、その土地の物語が静かに広がります。
また新しい駅舎に、一枚の扉と駅名看板が大切に残されています。
それは、かつての田丸駅を見守り続けてきた記憶のかけらです。
歴史と文化を結ぶ旅の入口。
かつての旅人が歩んだ街道の息づかいが、そっと耳に届きます。
玉城町 玉城町観光協会 久保侑子さん

緑豊かなキャンパスが広がる三重大学のすぐ前に、子どもたちの運動能力を育む"からだの学び舎"があります。
TAIJUKU子どもの学習塾。トレーナーの伊藤まどかさんがお客様です。

体軸が安定すると、姿勢が変わり、動きが軽くなる。
走る・跳ぶといった子どもの運動はもちろん、大人の日常の動作にまでつながっています。

ここでは、一人ひとりの歩幅に合わせた"伴走"が行われています。
子どもたちの「できた!」の瞬間に寄り添い、達成感を分かち合います。
裸足になって足の指をグっと握り、パっと開く。
少しの動きが積み重なって、心と体のバランスを整えます。

小さな一歩が、大きな未来を形作る。
子どもたちの夢は、もっと高く、もっと遠くへ羽ばたいていきます。
津市 TAIJUKU子どもの学習塾 伊藤まどかさん