スマホやパソコンから、頸や肩そして目の疲労を防ごう!!

みなさんこんばんは!ADのあさみんです^^*

ではでは、今日の放送を振り返っていきましょう♪

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第一木曜コーナー  『 Let's Healthy Life』

三重県看護大学  生体情報学 教授

斎藤 真 (さいとう しん)先生にスタジオにお越しいただきました。

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今回のテーマは、スマホやパソコンから頸や肩そして目の疲労を防ごう


パソコンで仕事をするのが当たり前の世の中!
電車に乗って周りの人をみてみると、、
居眠りをしている人以外は、老若男女皆スマホに夢中ですよね。

先生曰く、「猫も杓子も皆、猫背で猫の額程の画面にひたすら猫パンチをしている。」
と例えていただきました!

さて、パソコンやスマホなどのIT器機を使って仕事をすることをVDT(Visual Display Terminal)作業と言うそう。
インターネットが爆発的に普及して、一家にパソコンやスマホは必需品なりましたよね。

でも、パソコンやスマホのやり過ぎで、目の疲れや肩のこりなど、何かと「疲れ」が増していませんか?目がしょぼしょぼする、急に視力が悪くなったとか、頸や肩が痛い、頭痛がするなど、実はパソコンやスマホが原因であったりします。小学生や中学生がこんことでは大変です。

今日は、誰もが使っているパソコンやスマートホンなどによるVDT作業が人間の健康に与える影響を知ってもらい、これらのパソコンやスマホと上手につき合う方法をさぐってみましょう!

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まず、、VDT作業が身体に与える影響について伺いました!

大きく分けると、目を中心とした視覚系への負担と頸や肩、腕などの筋骨格系の負担の2つに分類され、
目の疲れ、首や肩のこりなど私達が疲労として感じる症状だけでなく、イライラ感や不安感、抑うつ状態になるなど、
精神的な症状も現れる場合があり、ある意味で現代病のひとつともといえる。とのこと!

1980年代にVDT作業による疲労やさまざまな症状にテクノストレス症候群という病名がつけられました。
それにはコンピュータになじめない「テクノ不安症」、コンピュータにのめり込む「テクノ依存症」があり

「テクノ依存症」には人とのコミュニケーションに支障をきたす、
あるいはイエス・ノーの機械的反応しかできなくなるなどとも言われていたそう。

パソコンやスマホは目が疲れるイメージがありますが、、
実は、「目」だけではありません!!!!

頸や肩、背中、腰、はたまた消化器系から神経系まで幅広く負担があるんだそう。

「えっ!たかがスマホが?パソコンで?」と思いますが、侮っていけません!!と斎藤先生。

「テレビは3メートル離れてみなさい」とか、「5メートル離れてみなさい」
とちいさいころ教えられた記憶があると思います!

しかし、パソコンの画面までの距離を測ってみると、50㎝もないケースがほとんど。
目から画面までも距離を視距離といいますが、VDT作業は視距離が短いことが特徴だということです!

一般的に目の乾き(ドライアイ)、目の痛み、充血、視力の低下、目のかすみ、ものがぼやけて見えるなど
さまざまな症状が出てきてしまいます。。


他にも頭痛、めまい、頸や肩のこり、背中や腰の痛み、胃の痛みや下痢・便秘など消化器系の疾患。
さらには不安症状やうつ症状など、幅広く症状が現れるということです。

そして、よく耳にする「ブルーライト」!

最近話題のブルーライトは、波長380~500nm(ナノメートル)の青色光のことをいい
可視光線の中でも波長が短くエネルギーが強いため角膜(黒目)や水晶体(レンズ)で吸収されずに
網膜までストレートに到達してしまうんだとか。

そうすると、眼を守るための瞳孔がひんぱんに動くので、
瞳孔を動かす筋肉に負担がかかり、眼が疲れる、、ということです。

ブルーライトの成分が多い光は網膜の手前で像を結んでしまい、像がぼやけやすくなります。
ぼやけた像にピントを合わせようと目が一生懸命ピント調節をするため、
毛様体筋という目の中の筋肉が疲労し、結果として眼精疲労の原因になる。。
これがブルーライトが良くないと言われる原因のひとつだということです!

これとは別に、朝、昼はブルーライトを含む光を浴びることは大切で、
光の刺激が眼から脳に伝わって活動的になる効果もあるそう!

一方、夜はブルーライトを浴びると、脳がまだ昼間だと勘違いして
睡眠を促すメラトニンという物質が分泌されにくくなるんだとか。

メラトニンの分泌は、夜12時に寝る場合、午前2時くらいにピークに達し、
その後は次第に減って、すっきりとした朝を迎えられます!
寝る直前までスマホを使っているとメラトニンの分泌が遅れて
ピークが後にずれて寝不足な感じがしてしまうそうですよ。。


今回の話題に関係するようなことを、
約20年前に斎藤先生が博士号を取ったときに研究のテーマにされたようで(*'▽')

「ノートパソコンとデスクトップパソコン」

研究内容は、、
ノートパソコンは、ディスプレイとキーボードが一体になっていることから、
キーボードの位置やディスプレイの高さや角度を個人の体格に合わせて調整できません。
したがって、さまざまな体格の人が
ほぼ同じ位置にあるキーボードやディスプレイに合わせるために前屈姿勢をとります。
すると、視距離が30~35㎝と極端に短くなること、
僧帽筋という頸から肩にかけての筋肉が余計に緊張します。
さらに重い頭(体重の13%:60Kgの人で8Kg)が動かないため、
余計に筋肉内部の血流が悪くなって肩こりや頭痛などの症状が現われてくる!

、、というもの!なるほど!!

デスクトップパソコンの方が本当はいいということですが、
やむを得ずノートパソコンを使う場合は、使用時間を短くすることや
休憩を多く挟んでストレッチなどの運動をするといいということです!

少し長くなりそうだったらキーボードを別につけて、ノートパソコンの画面を作業者の目線から40㎝以上離し、
約15~20度程度目線から下になるようにセッティングをするといいそう!



予防と対策についてもお伺いしました!

一番いい予防方法は、パソコンやスマホなどでの作業をしないこと!ですが、、
いまの時代、それは無理ですよね。

厚生労働省では、VDT作業をする人の心身の負担を軽減し、VDT作業を支障なく行うための
「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を平成14年に策定されました。

作業環境管理、作業管理、健康管理などに関して細かく基準を定めており、
実は先生の研究結果もこのガイドラインの中に反映されているそうですよ!!!

その予防と対策を簡単にまとめていただきました♪

①作業環境

•室内は、著しい明暗の対照がなく、まぶしさを生じさせないようにする

•太陽光が入る場合は、窓にブラインドやカーテンを設ける

•反射防止型ディスプレイを用いる

•ディスプレイの位置、前後の傾き、向きを調整してグレア(映り込み)を防止する

②作業時間

•連続作業時間が1時間を超えないようにする

•連続作業と連続作業の間に、10~15分の休止時間を設ける

•連続作業時間内に1~2回程度の小休止を設ける

③作業姿勢

•椅子に深く腰をかけてしっかり背もたれに当て、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする

•40cm以上の視距離が確保できるようにする

•ディスプレイは、その画面の上端が眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにする。

④作業機器

・ディスプレイやキーボード、什器の位置や高さが作業者の体格に合わせて調整可能な状態とする。

・ノートパソコンを使用する際はできるだけ外付けのキーボードやマウスを活用する。

⑤中高年対策

中高年は、最低でも19インチくらいのディスプレイを使って、文字があまり細かくならないようにしてください。水平1440×垂直900ドットくらいの設定がいいでしょう。

それと、もうひとつ1台のパソコンで2台のディスプレイを駆動できるマルチディスプレイを推奨します。

さらに、VDT作業用のメガネ、遠近ではなくて中近のVDT専用メガネを作るのもいいそうですよ!

先生も使っていらっしゃるそうで、快適に作業できるとのことです!


最後に、
あくまでもパソコンやスマホはご自身の健康のことを考えてほどほどにしてください。
と優しい語り口でお話いただきました!

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斎藤先生にとてもわかりやすくご説明いただきました♪
ありがとうございました!

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そして、今日の放送は

森山直太郎さんをフィーチャー!!
コメント満載でお送りいたしました(●^o^●)


今日もお聴きいただきありがとうございました!

EVENING COASTER、次回は 来週月曜、夕方17時です!