『 Focus on JAPAN 』⇒食品の法規制と食文化の関係

みなさんこんばんは!ADのありさです^^*

 

ではでは、今日の放送をチェックしていきましょう♪

 

 

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月曜コーナー  『 Focus on JAPAN 』

 

 

毎週、気になる「政治」「社会情勢」の話題をピックアップ。

分かりやすく解説しているこのコーナー。

三重大学人文学部の先生方に週替わりで担当して頂きます。

 

今日の担当は、『文化人類学』がご専門で三重大学人文学部 准教授の深田 淳太郎先生

お電話でお話を伺いました。

 

今日のテーマは『食品の法規制と食文化の関係について』

 

3月末に、大阪の会員制のフグ専門店がトラフグの肝を客に提供したとして、食品衛生法違反の容疑で捜索を受けました。

ご存知の通り、フグは美味しい魚ですが、その一方でテトロドトキシンという猛毒を持っています。

食品衛生法という法律では、免許を持った調理師が処理した認められている部位だけを客に提供することが出来るというように定められています。

どの部位がOKなのかはフグの種類によって違うそうなのですが、肝臓は最も毒が強い部位だとされていて、どのフグでも食べてはならないとされています。

今回の大阪の店はまさにこの肝臓をコース料理で刺身や肝醤油として提供したということで摘発されました。

現時点では、食中毒や健康被害の報告はされていません。

結果からすると、身体に影響する"毒"は含まれていなかった、あるいは取り除かれていたということになります。

何もなかったからよかったものの・・・、これが法律違反であることには変わりありませんよね。

 

しかし、最近の研究ではフグの毒はフグの体内で作られるのではなく、他の毒を含む貝やヒトデなどを食べて、それが肝臓に貯め込まれたものだということも分かってきているそうです。

エサを管理した養殖のフグが、『無毒フグ』として一部で流通しているとも言われています。

先生のご専門でもある、文化人類学の観点から考えてみると、

何が『毒』で、あるいは『体に悪いもの』で『食べてはいけない』のか、法で禁じられるのか。

そして、何が『美味し』くて、『体に良く』、『食べても良い』ものなのか・・・この区別、基準は一体何なのでしょうか。

 

フグで考えると、そもそも世界のほとんどの地域ではフグはそれ自体"猛毒の魚"として食べません。

食べるのは日本と韓国くらいなんだそうです。中国でもフグ食は禁止されているとか。

世界的には『フグ』=『毒』で、それを食べるなんてことはおよそ"正気の沙汰ではない"そうです。

他にも、日本では料理の基本だともいわれる鰹節は、EUヨーロッパ連合の基準では発がん性物質が多く含まれていることや、熟成の途中でカビが発生することから輸入することができません。

他の国から見れば鰹節も『毒』だということ・・・・私たちはまさか鰹節が毒だなんて考えたこともありませんよね。

 

大雑把に言えば、口に入れるもので絶対に安全なものなんてない、と深田先生。

魚でも肉でも野菜でも、何であれ食中毒の危険はゼロではありませんし、喉に詰まれば窒息する可能性もあります。

結局は程度の問題で、どこで『良い』『悪い』の線を引くのかは、それぞれの国、地域の食文化であり、その時代の社会情勢であり、法律である、と先生。

もちろん、法律は守らなければいけません。

その上で、ただ単に法律であるから、あるいは何かのお墨付きがあるからというだけで体に『良い』『悪い』ということを盲目的に判断するのは危ないということだそうです。

これは、『体に悪い』方だけではなく、むしろ『体に良い』と言われているものについての方がより身近に言えるそうです。

『体に良い』という健康食品は巷にあふれていますが、一体なんの根拠で体に良いのか、あるいは悪いのか、自分なりに調べて判断の基準を作っていくことが大切だと先生は話されました。

 

深田先生、ありがとうございました!

 

 

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先日の雨で、市街地の桜はほぼ散ってしまいましたね・・・。

ちょっとさみしいです。みなさんは桜見れましたか?

私は、毎年「今年こそはゆっくり桜を見に行こう!」と思うのですが、またしても運転中に車の中からちらりと見るにとどまりました・・・。

ら、来年こそは・・・!

 

今日の放送はいかがでしたか?

それでは、EVENING COASTERまた明日夕方17時です!

聞いて下さいね♪