『 Focus on JAPAN 』⇒参議院選挙における経済政策の論点

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ではでは、今日の放送を振り返っていきましょう♪

 

 

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月曜コーナー  『 Focus on JAPAN 』

 

 

毎週、気になる「政治」「社会情勢」の話題をピックアップ。

分かりやすく解説しているこのコーナー。

三重大学人文学部の先生方に週替わりで担当して頂きます。

 

今日の担当は、『経済学』がご専門で、三重大学人文学部 准教授の深井 英喜先生

今日はお電話でお話を伺いました。

 

 

伊勢志摩サミットが終わり、国内の政治経済は7月の参議院選挙へと焦点が移りつつあります。

サミットを受け、政府は消費税増税の延期を打ち出すとともに、6月2日に「経済財政運営と改革の基本方針」いわゆる骨太の方針と、「一億総活躍プラン」とを閣議決定し、今後の経済政策の方針を示しました。

今日は深井先生に、7月の参議院選挙での経済政策の論点でお話し頂きました。

 

アベノミクスは効果があった、として挙げられているのは輸出関連の大手企業を中心に企業業績が改善し、雇用状況が改善しているところだそうです。

安倍首相が国会答弁で強調していたように、確かに企業の業績がアベノミクスの下で改善し、それによって有効求人倍率が近年では最も高い数字となり、喫緊の数字では全都道府県で求職者よりも求人数の方が多い状態を示す、有効求人倍率1を超えました。

しかし、アベノミクスの下での企業業績の改善は、海外輸出に多くを頼る構図になっています

安倍政権発足から行われているゼロ金利政策によって、為替相場が円安基調に誘導され、輸出関連企業にとっては輸出に有利な環境が作り出されていたそうなんです。

深井先生によると、アベノミクスの成果とされていたものは、金融緩和政策等によって輸出関連の大手企業(特に自動車関連企業)を中心に輸出によって業績を上げ、それが周辺の企業にも波及し雇用が生み出される、という流れなんだとか。

 

しかし、この流れが最近陰りを見せていると先生。

ひとつは中国をはじめとする新興諸国の景気低迷によって日本の輸出も思うように伸びなくなっていること

これが、伊勢志摩サミットで安倍首相が「リーマン危機に酷似する危機」だといったものです。

この発言は各国首脳からひんしゅくを買い、首相自身も取り下げましたが、新興国の経済停滞が日本の景気に影を落としているのは事実だと深井先生は話します。

もうひとつは、アベノミクスの下で生み出された雇用の多くが女性が高齢者を中心とした非正規雇用だったこと

雇用は増えましたが、不安定な雇用が増えているため、みんな生活を守る方向に向かい消費は雇用が増えるほどには高まっていない状況なんだそうです。

 

このように考えると、安倍首相がサミットで国際的に過剰供給であることを問題として、需要を喚起することの必要性を述べたのは正しいと言える、と先生。

そしてこの問題を踏まえ政府が出したのが「骨太の方針」「一億総活躍プラン」のふたつ。

安倍政権はこれらを推し進め、2020年までにGDPを600兆円まで押し上げることを目指しています。

しかしこれら二つのプランに盛り込まれている、内需を回復するための雇用の安定化を図る策は、企業側からの強い反発が予想されるもので、具体的な方策も財政的裏付けもなく、早くもその実効性が疑問視されていると言います。

また、財政支出をともなうプレミアム商品券の発行といった政策は一時的なカンフル剤でしかなく、人々の生活不安という内需不足問題の本質の改善にはならないそうです。

 

先生は、「このように考えると、今度の参議院選挙における経済論点は、どこにどのような需要を見出していくのか、ということになる」といいます。

今まで通り、海外に需要先を見出していくなら、為替相場に注意を払うとともに、国内企業が国際競争力をつけるために非正規の働き方を活用した流動性の高い労働市場を整備していく必要があるそうです

外需への依存度を弱めるのであれば、内需を高める必要があり、その場合本格的に雇用の安定化を図ったり、最低賃金を引き上げたり、同一労働同一賃金を導入したり・・・さらには税や社会保障制度によって高所得者や資産を持つ人たちからの所得再分配機能を高めるなど、政権にとっては痛みを伴う不人気政策を行わなければならないとのこと。

「安倍政権は前者を今回提案したように私は理解しています。参議院選挙で選択するのは私たちです」深井先生は最後にこう話されました。

 

 

深井先生、ありがとうございました!

 

 

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18時台頭には、7月20日(水)三重県文化会館 大ホールコンサートを行う、郷ひろみさんからのコメントをOA!

いかがでしたか?

それでは、EVENING COASTERまた明日夕方17時です!

聞いて下さいね♪