みなさんこんばんは!ADのありさです^^*
ようやく秋らしい気温になってきた感じですね。
ただ、日差しはまだちょっと厳しい・・・ような気が・・・
運転中、夕日に当たりながらそう思った私でした。
ではでは、今日の放送をチェックしていきましょう♪
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月曜コーナー 『 Focus on JAPAN 』
毎週、気になる「政治」「社会情勢」の話題をピックアップ。
分かりやすく解説しているこのコーナー。
三重大学人文学部の先生方に週替わりで担当して頂きます。
今日の担当は、『文化人類学』がご専門で三重大学人文学部 准教授の深田 淳太郎先生。
お電話でお話を伺いました。
今日の話題は『築地市場の豊洲移転』について。
少し違った角度からこの移転問題についてお話し頂きました。
築地市場ができたのは、1932年。戦後1960年代の高度経済成長期に入ると東京の人口は1000万人を超え築地の取引量も増え続け、1980年代後半のバブル期に築地はピークを迎えました。
それと同時に開場から50年が経って設備が老朽化し、衛生面での不安、取引量に対して手狭である、駐車場が足りないなど様々な問題が発生し、市場移転の話題が上がるようになります。
そこから10年経ち移転場所が豊洲に決まったのが2001年、さらに15年経過しようやく豊洲に新市場ができ、来月に移転する予定だったのですが、土壌汚染の問題でごたごたになっている状況です。
市場の移転には当然ながらそこに入っている業者も職場を築地から豊洲の新市場に動かなければなりません。
今の築地市場とは区画割やインフラも異なり今の設備がそのまま使えるとは限らず、費用もかかるのです。
この費用の捻出が難しいと言うのが移転に関して一つの問題だと先生。
築地での商品の流れは、まず大規模な卸売業者が日本や世界各地の漁場から来る商品を買い取り、もしくは預かりセリに出します。
このセリに仲卸とよばれる業者が参加します。
そして、この仲卸から魚屋さんや寿司屋などの小売業者に商品が回っていく・・・という流れだそうです。
仲卸は高度な目利きの知識、腕を備えた専門職だといいます。
ところが、今この仲卸が特に厳しいと言われているそうです。
最盛期は築地だけで1500件あった仲卸も、現在では600軒ほど。この背景には日本経済の不景気があるそうです。
さらにもうひとつ大きな問題として、仲卸の手を通さずに売られていく商品が増えたということが。
今、築地にはいる魚の中で卸売から仲卸にセリを通して売られる魚は全体の2割程度だと言われています。
残りの8割は「相対取引」という形で、"大規模な卸売業者"から"大規模な小売業者"に直接売られているそうです。
本来セリで需要と供給がすり合い適正価格を決めるというのが市場の役割。
こうした相対取引は、力を持った大規模な買い手の意向で一方的に価格が決まってしまうため、従来は禁止されていましたが現在は規制が緩和され相対取引が許可されるようになりました。
また大手のスーパーは築地を通さず、直接漁港の漁師から魚を買い付けることも増えているとか。
この築地の仲卸業者の苦境は、実は仲卸業者だけの問題ではなく、日本の流通システム全体の中で「市場」というもののプレゼンスが低下しているということ、と深田先生。
昔は市場に行かないと、どんな商品があって、誰が売っていて、誰が買いに来ていて・・・といった情報が分からなかったのが、今では携帯電話一本で生産者と消費者が直接連絡し交渉できてしまうのです。
場合によっては、市場でのセリは"ショー"でもはや価格を決定する機能がない言われることも・・・
そういう意味では、今回築地市場がどうなっていくのかということは、これからの日本における食品の流通システムがどう変わっていくのかを占う意味でも、私達も注目してみていかないといけないですね。
深田先生、ありがとうございました!
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いかがでしたか?
夜もだいぶ冷えるようになってきました。風邪などお気を付け下さいね。
それでは、EVENING COASTERまた明日、夕方17時です!
聞いて下さいね♪