みなさんこんばんは!ADのありさです^^*
ではではさっそく、今日の放送をチェックしていきましょう♪
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月曜コーナー 『 Focus on JAPAN 』
毎週、気になる「政治」「社会情勢」の話題をピックアップ。
分かりやすく解説しているこのコーナー。
三重大学人文学部の先生方に週替わりで担当して頂きます。
今日はいつもの17時台に加え、18時台にもお送りしました。
まずは、『地方自治論』がご専門で、三重大学人文学部 准教授の岩崎恭彦先生。
今日の話題は『地方自治法改正案について』
地方自治法は、地方自治に関する基本を定めた法律で、1947年5月3日日本国憲法と同時に施行されました。
私たちの暮らしの舞台となる地域における政治・行政のあり方や、私達一人ひとりの住民が市町村や都道府県に対して主張できる権利を定めるなど、日々の生活や生き方に密接に関連する重要な法律としてその存在を多くの方に知って欲しい、と岩崎先生。
その地方自治法について、近々改正の予定があるとのこと。
報道によると、今回の改正は「内部統括制度」の自治体への導入をひとつの目玉としたもので、監査制度の見直し、議会のありかたの見直し、住民訴訟制度をめぐる課題の解決と共に、内部統括制度の導入を通して自治体におけるガバナンスを確立し、行政事務の適正さを確保することに改正の目的があるといいます。
では、どのような背景で自治体でも内部統制の導入が必要という考えが強調されるようになってきているのでしょうか。
それは、住民の福祉の実現のために懸命に尽力されている自治体の職員の方が多数おられる一方、一部の職員による不祥事や業務ミスが後を絶たないということだといいます。
飲酒運転の法令違反や公金の不適切な取り扱い、公共工事発注をめぐる不正などの問題が相次いで表面化し、地方行政への住民の信頼を大きく揺るがす結果となり、これらの問題への未然防止策を組織全体で講じる必要があるとの考え方が、今回予定される法改正に繋がっているそうです。
具体的にはどのようなことが行われるようになるのでしょうか。
先生によると、法改正により新たに内部統制に関する項目が地方自治法に追加され、知事や市町村長に対し自治体の職員による不正会計や情報漏えい等を防ぐための体制づくりが義務付けられるそうです。
具体的には内部統制体制の整備および運用に関する基本的な方針と、実施のための計画の作成・公表、さらに内部統制の実施状況の評価と評価に対する監査、そして議会への報告や住民への公表といった措置を講じることが自治体の長の義務となる予定です。
自治体ごとによって、実際の取組みには違いも出てくるそうですが、今回の動きについて岩崎先生は
「課題もあるが、自治体にも内部統制制度が導入されることで、組織内で業務を適切に進めるためのルールや手続きが設けられ、職員全員がそれらを共有することによって、業務においてやるべきこととやってはならないことの"見える化"が図られる。そして組織に属するすべての人がそのルールに基づいて業務を遂行すること、ルールに基づく業務が適正に行われているかをチェックすることが、一連のプロセスとして確立されることを通して自治体の業務の有効性や効率性が向上し、地方行政に対する住民の信頼が増していくと期待されます」そう話されました。
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そして18時台にお話頂いたのは、『西洋哲学』がご専門で、三重大学人文学部 の田中綾乃先生。
ちょっとほっこりするニュースをお話頂きました。
広島のキャベツ農家で、規格外として販売できなくなってしまったキャベツ畑があり、13000個のキャベツが廃棄処分される運命に。
しかし、それを聞いた地元で地域活性化ビジネスを展開するカフェのオーナーが、何とかできないものかと考え、「イチゴ狩り」ならぬ「キャベツ狩り」を企画します。
参加費1000円でキャベツが車につめ放題、というイベントを立てたところ見事13000個のキャベツが空っぽになったそうです。
いま「食品ロス」と言われるように、食べられるのに捨てられている食品が日本でも年間500~800トンと言われています。
その中には、農作物の規格外品も多く含まれているそうです。
規格外品とは、味は変わりなくても見た目などの悪さで市場化されない農作物。
鳥インフルエンザのように安全性に関わることならば大量廃棄も仕方ないのかもしれませんが、今回のキャベツのように味に変わりがないのなら、見た目が多少悪くても少し安くして売ればいいのに・・・消費者としてはそう思いますよね。
しかし農家からすれば、正規の値段で売れない以上、収穫や市場に運ぶコストを考えたら廃棄の方が早いという判断に。
そのような中欲しい人が自らやってきて、収穫も各自でやってもらい、畑にやってきた人たちが楽しめるようなイベントにしたのが今回の試み。
農家の方々にとっては市場で売れることが一番なのかもしれませんが、それが出来ないのであればこういった企画の方が消費者にも畑の地区の名前を覚えてもらえますし、何よりそのキャベツが美味しければ来年以降の消費に繋がり、ただ廃棄するよりはるかに生産的だと話す田中先生。
もちろん農家の方々がこれをゼロから企画するのはなかなかできないと思います。
そういう時に周囲に協力してくれる人たちがいるかどうかが鍵になるといいます。
例えば規格外品で加工品を作ることもできますが、それにはそれを企画し宣伝し実際に運営する人たちやコミュニティがなければできません。
そして大事なのは、こういうイベントをやって終わりではなく記録して伝えていくこと。それによって他の地域でも同じような問題があった際に参考になりますよね。
ただ、あまりに特殊な事例と小さなニュースだと普通では報道されません。こういったときにローカルメディアが果たす役割に期待したい、と先生。
メディアのあり方が問われている今、コミュニティの中でのローカルメディアの可能性を考えてみるのは有効だと思う、そう最後に話されました。
岩崎先生、田中先生、ありがとうございました!
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☆★ 北方領土の今 ★☆
2月7日は『北方領土の日』。
「北方領土」とは第二次世界大戦に絡み、ソ連(現在のロシア)が占領した歯舞群島(はぼまいぐんとう)、色丹島(しこたんとう)、国後島(くなしりとう)、択捉島(えとろふとう)の4つの島(北方四島)を指します。
面積はおよそ5000k㎡で、千葉県や愛知県と同程度の面積です。
今日は、昨年7月に「ビザなし交流」で、三重県から北方領土の国後島と色丹島を訪問した
北方領土返還要求三重県民会議 幹事 奥本 智礼(とものり)さんをお招きしてお話を伺いました。
奥本さんのお祖父さんは、戦時中歯舞群島の守備隊に派遣され、戦後シベリアに抑留されこちらに戻ってきたそうです。
「ビザなし交流」は、平成4年(1992年)から始まった、日本国民と北方四島(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)に住むロシア人住民との相互訪問による交流のことです。
この交流は、旅券(パスポート)、査証(ビザ)なしで、外務大臣の発行する身分証明書などにより渡航が認められていることから、「ビザなし交流」と呼ばれています。
「ビザなし交流」というと、北海道に住んでいらっしゃる方だけなのかな・・・というイメージがありますが、実際は北海道だけでなく全国の方が行っているそうなんです。
北方領土は日本固有の領土ですが、現在は占拠され日本人が自由に渡航できない状態。
お墓参りなどは、元の島民の方が希望して行かれている方や、奥本さんたちのような県民会議の方が各県の代表という形で一緒に行かせていただいているそうです。
北方領土については、私たちも小学生の頃から学校で学びます。
しかし、三重県からは物理的な距離も遠く、情報も目新しいものがすぐに入ってくるわけでもありません。
戦後70年が経過していますが、奥本さんから見た島々の今をお話いただきました。
「非常に、自然がそのまま残っているなというのが僕の印象。自然保護区に指定されていることもありまして、国後・色丹についてはまだまだ70年前の自然が残っている。港の周りなど人が住んでいるところはそれなりに人口もいますので、年代も私たちのおばあさんの年代の方から若い方まで広くいました」
おばあさんがお孫さんを連れて歩いていたり、現地では3世代の方が住んでいらっしゃるようです。
子どもが多い印象を受けたと奥本さん。
「ビザなし交流」については、やはりお墓参りに来られることもあり歓迎していただくことが多いそうです。
現地でも交流会をさせていただいたり、民間交流としては良い形で進んでいるそうです。
「各県のほうで北方領土の現状を県民会議の方が啓発をしていただいていたり、すこしづつ理解は進んでいるところもあるのかなと感じている」と奥本さん。
北方領土返還要求三重県民会議の幹事として一般の皆さんに伝えていく・・・これは政府の交渉を後押しする立場でもありますし、自国の領土を私たちが関心を持ってやっていかないとだめだという気運を高めていくという意味でも大事な事ですね。
現状を奥本さんはこう話します。
「知らないことをそれ以上深く知ろうと普段私たちは思わないと思います。県内の特に若い世代の方は北方領土について三重県とのかかわりであったり、そういったことを知っていただいて、祖父や曾祖父の世代の方が北方領土とかかわりを持っていたということを一つ知っていただくとそれ以上のことももっと興味を持っていただけるのかなと思います」
そういった理解の一助として、現在鈴鹿市の白子公民館で北方領土についての写真展が開かれています。
会場には、奥本さんが撮影された地元の人たちとのスポーツ交流風景をはじめ、公園で遊ぶ子どもたちや教会、両国の墓地など現状を紹介する写真約60点が展示されています。
現地の状態として知ってもらいたい、そんな思いで開催されました。
どうしても、一定のところで撮影に厳しい面もあったそうですが、現地の方々は撮る時には笑って写真に写ってくれたりして、そういった姿も見てもらいたい、見てもらうと興味を持ってもらえると思う。小学生や中学生など若い方に是非見てもらいたい、そう話す奥本さん。
まずは興味を持って知ることですね。ぜひ、足を運んでみてください。
写真展 『日本固有の領土 北方領土の現状~国後島・色丹島』
開催期間:1月17日~2月28日(月曜~金曜の午前9時~午後5時まで)
場所:鈴鹿市白子公民館
また、2月6日には同じ白子公民館にてロシア研究の第一人者、法政大学教授の下斗米伸夫先生の講演会が開かれます。
『日露関係の現状とこれから~ロシアの最新情報と北方領土~』
日時:2月6日(月)13時30分~15時
場所:鈴鹿市白子公民館 2階ホール
定員:80名
参加費は無料ですが、事前に白子公民館へ電話・FAXで申し込みが必要です。
申し込み電話・FAX番号は059-388-1920
また、北方領土について、県内で関心や記憶がある方の申し出も呼びかけられているそうです。
高齢化により、当時の話を聞ける方も少なくなってきていて、もしそういった方がいらっしゃれば、事務局の方に一報いただければ嬉しいということです。
今日お伝えした、北方領土写真展や、講演会の情報については、インターネットで「北方領土」「三重県」と検索して頂くか
三重県広聴広報課 電話:059-224-2031 にお問合せ下さい。
奥本さん、ありがとうございました。
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いかがでしたか?
それでは、EVENING COASTERまた明日、夕方17時です!
聞いて下さいね♪