『 Focus on JAPAN 』⇒退位後の皇后さまの呼称

みなさんこんばんは!ADのありさです^^*


では、今日の放送をチェックしていきましょう♪




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月曜コーナー  『 Focus on JAPAN 』


政治、社会、経済、文化の各分野からタイムリーな話題について、コメントしていただきます。

担当して下さるのは、『歴史学(日本史)』がご専門で、皇學館大学 文学部長の岡野 友彦先生


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今日のテーマは『天皇陛下退位後の皇后さまの呼称』について

先週9日、天皇陛下の退位を実現する特例法が参議院本会議で可決・成立しました。

政府は来年12月の退位と新しい天皇の即位を想定していて、天皇の逝去によらない代替わりはおよし200年振りとなります。

これに伴い、退位後の天皇陛下の呼称は「上皇」、皇后さまは「上皇后」となりことが決まりました。

「上皇后」というのは、今回新しく作られた呼び名です。これについて一部で議論がなされています。

皇室典範には、先の天皇の后は「皇太后」となる規定があります。

天皇陛下が退位された時、今の規定にそのまま当てはめれば皇后さまは「皇太后」になりますが

有識者や政府の中で、「皇太后」は夫に先立たれた人つまり天皇陛下が亡くなられた未亡人という印象が強いので、これを避ける為だと説明が。

今の皇室典範が出来て以降、崩御以外の退位はなく、そのイメージが長い間ついてきたので、それを避ける為新たな呼び名に。


しかし、江戸時代以前にはたくさんの天皇が上皇となられ、后が皇太后と称したことはたくさんあります。

では、なぜ今回その前例を無視した形になるのでしょうか。

江戸時代以前には律令というものがあり、皇太后は天皇の生母でかつて后位にあった人という規定があるそうです。

江戸時代以前の天皇にはたくさんの后がいて、次の後継者を産めた人が「皇太后」になれました。

大正天皇以降は一夫一婦制となり、今回一夫一婦制になって初めての生前退位ということで意識したのでは、と岡野先生。

新聞にも『ご夫婦で一対の称号にした』と書かれていました。


歴史的にはない新しい言葉ということで、学者の間では反対する人もいるそうですが、そもそも天皇と皇后が一対であるというのは現代になってからの話。

前近代のたくさんの后がいる中で、次の天皇の母親になった=国母になった方だけを皇太后と呼ぶというのを今回適用するのはやはりおかしいということになりました。


法律的な問題もあります。

皇太后は摂政になることができ、天皇陛下に何かあった時、その代理人になることができます。

今回、天皇陛下は公務を行うことが難しいからと譲位されるのに、上皇となられた際そのお后である皇后さまが摂政になれるのはおかしいということに。


皇室典範の改正など、もっと時間をかけて議論することができれば他に良い呼び名があったかもしれない、と話す岡野先生。

これだけ短い時間で、天皇陛下のお気持ちを汲んでこれが出来たという意味では最善でないにしろ次善の策だと前向きに先生は捉えていらっしゃいました。



岡野先生、ありがとうございました!





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いかがでしたか?

それでは、EVENING COASTERまた明日夕方17時です!

聞いて下さいね♪