長坂のkakashi

名張市赤目町長坂(ながさか)。
日本の原風景に出会える場所です。
今回は、『喫茶長坂のKakashi』オーナーの森本祐子さんがお客様。
川沿いには森本さんが作ったカカシが置かれ、赤目へ向かう人たちの撮影スポットになっています。
なにもないこの通りの中で、ウケ狙いでカカシを置いたところ、道を行人がほとんどみんな車を止めて、足を止めて写真を撮ってくれているのを見て、これはもっとがんばろうとはじめたのがきっかけです。
経験は別にありませんが、どこかで見かけたカカシがリアルだったとか、面白いと思ったものを参考にさせていただいきました。
ネットで作り方も見たのですが、なかなか材料も揃わなくて、試行錯誤しました。
今は自分がオリジナルかなと思う作り方でやっています。
劣化が激しいですが、汚いものを置いておくのはちょっとどうかと思い、持ち運びが簡単なように中を新聞紙にしました。
濡れても大丈夫なようにビニールでコーティングして、そこに服を着せています。
釣りをしている人を置いたんですけど、「本当に釣りをしているのかと思った」と言われて、受けたなとか。
その後、去年か一昨年か、釣り竿の糸はこんな風に垂れていないということで、釣りが得意な方がわざわざ来てくださり、自分の釣り竿と釣り糸を持ってきて、糸はこういう風になるんだと石にくくりつけて、釣り竿が弓なりになっているような仕掛けをしてくださいました。

喫茶店をオープンしたのは、2年前の4月です。
夜、明かりが灯っていることを地域のみなさんは喜んでくれています。
前にされていた方がもうやめてしまうので、地域を大切にしてくれる人にバトンタッチをしたいわと言われ、じゃあ地元の私がしようと、はじめました。
おそらく主婦とかで普通にお料理やお菓子作りが好きな方は、喫茶店をしてみたいとかいう思いは、みんな持っていると思うんです。
私もそのくらいの、ゆるい感じでした。
ちょうど、家族のこともあり、遠くで仕事をするよりも近くでするほうが、何かあったときにすぐに帰れると思ったので、ここだったら良いなと。
それも一つのきっかけですね。
地元の高齢の方たちも集まれる場所があっていいわと言ってくださいました。
でも、ここのところ、どんどん足も痛いとか体調が悪いとかで、足が遠のかれています。
でも、同じ赤目地域内とか名張市内の方は、ずっと常連さんで来てくれています。
ライブなんですが、いまコロナ禍でミュージシャンたちの活動の場がないということで、本当に安く、ボランティアのような形で、いろいろな方が来てくださっています。
あと、名張・伊賀で活動している、沖縄太鼓『エイサー』の方たちも来てくださいます。
なかなかイベントも少ない中で、披露できる場所だと喜んでもらっています。

こんな小さなお店ですし、儲かることはありません。
それでも自己満足ですが、何かのお役に立てるお店にしたいとずっと思っていました。
その中の一つが、認知症カフェの開催でした。
コロナ前にその話をいただいたときに、ぜひしたいと言っていたのですが、コロナになって、なかなか人を集めることができなくなりました。
ぼちぼちそろそろいいかな、といろいろな方面に話しかけて、相談して、やっていきます。
認知症の方を介護している方たちにも来ていただきたいですが、そうじゃなくても、明日は我が身です。
『認知症』と、一言では言い表せない症状があります。
生い立ちも環境も違うので。
いろいろな症状が出ると思いますが、『明日は我が身』を胸に、ひとつでも知識としてお互いに理解し合えたら良いなと思うので、勉強会を開けたなと考えています。
行政の方でもしていると思いますが、そこまで行かなくても、ここで気軽にお茶しながらお話できる会を、一ヶ月に1回開催したいと想っています。

長坂のkakashi

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