大紀町錦

ぶり漁が盛んなこの地域は、日本書記にも名前が記され、古い歴史のある町です。
今回は、錦の歴史や文化を掘り下げ活動をする『戸畔の会(とべのかい)』代表の西村元美さんがお客様です。
『戸畔』というのは『錦戸畔』というところから取っていまして、古事記・日本書紀に出てくる『神武東征』といいまして、初代の天皇である神武天皇が九州からこちらに来たときに上陸する地を求めて来ました。上陸するのに『錦戸畔』を誅しました。
誅する、いわゆる『滅ぼして』、奈良の方まで上がっていったという話があります。
もともと錦には神武東征...つまり上陸したという言い伝えがありました。
ということは迎え撃ったのはおそらく、私たちの祖先ではないか、ということで、『錦戸畔』の『戸畔の会』としました。
この活動は、神武天皇が何の道を通っていったのか、という疑問からはじまりました。
『戸畔の会』ができたのは地域おこしみたいな感じでしたが、じゃあどこにポイントを持っていって活動するかを考えたときに、他にはないほど古い歴史があるじゃないかということで、そこを掘り下げていこうと。
そこで神武天皇がたどった道を探してみようと。
そうしたら、なんと、昔から魚を大和の方に運んでいた道がつながるということで、そこをはじめたのが、活動の始まりです。
歴史の会として、他の地区の方たちとも交流を持たせていただいていますが、だいたいどのグループも男性です。
歴史のことを女の人が調べているということが珍しがられますね。
地域の人が知っている歴史にならなければ意味がないと思っていたので、女である私たちがジャンジャン乗り込んでいってはじめました。
活動の中で、私たちの特色を出そうということで、行った地区のお弁当を注文するときに、その地区の美味しいものやおやつを出そうと。
そこの地区に伝わるお菓子をおやつに出すことにしました。
ですから、その地区の美味しいものを探すんですよ。地元の人に聞いたりして。
「こういうのが美味しいよ」と教えてもらうと、そこに行って団子やお餅を入手して、それをみなさんのおやつに出すと。そうすると、みなさん感動されて、美味しい!と。
ご夫婦で参加している高齢の方が多いので、女性の方と奥様がとても仲良くなっちゃって、「今度女子会で歩きましょうよ」なんて話になるくらい仲良くなった人もいます。
それがとても楽しかったですし、受付のときに「お久しぶり!」って、友だちのようになれたことが嬉しかったですね。

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